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　竜に人々は殺された、と人間は言った。人を捕食し、時に人の持ち得ない圧倒的な力を行使して。
　人々に竜は殺された、と竜たちは言った。竜を捕え、時に世界を壊すことをも厭わぬ手段を用いて。
　相手を思い、悲しむ人も竜も大勢いた。だが、話し合いのためにお互いのもとへ赴いた使者は生きて戻ってくることさえ稀だった。巨大なうねりは何もかもを飲み込んで逃さない。空が、大地が、焼けていく。

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