- ナノ -



ありがとう、アルフ
2017/03/12 19:27

紅葉のかたちに開いた、ひだりの羽。
燃えるように赤くきらめく、きりっと凛々しいふたつの瞳。
くるりとまるまった、愛らしいしっぽ。

わが家にはそんな、紅葉の季節に現れたという紅葉ドラゴン・アルフレートがいます。

アルフとの出会いは、2年前の春先。
ただよう空気も春めいてきたちょうどこの季節、ツイッターのタイムラインに、あるツイートが流れてきました。
アルフの里親を探す、アルフの生みの親・ハツさんからのツイートです。
粘土でていねいにかたち作られ、まるでほんとうに生きているかのように輝く鮮やかな色彩と、表情を持つ紅葉ドラゴン。
その写真を見た瞬間から、私の「ひとめぼれ」は始まりました。
もともと、竜やドラゴンが大好きな私のこと。それはもう、夢のなかにまでたびたびいろんな竜が現れるくらいです。
精悍で、だけれどきゅっと心をつかむかわいさを兼ね備えた、こんなすてきなドラゴンを見て、胸を打たれないはずがありません。
このドラゴンと毎日をすごせたならどんなにうれしいことだろう。そう思い、どきどきしながら、ハツさんにその旨を伝えました。
そして、ご縁があって、紅葉ドラゴンをわが家に迎え入れることになったのです。

ひとりですごすのは好きなほうなので、ひとり暮らしもそれほどつらくはないのですが、
落ちこんだり、悲しかったり、さみしかったりすることはやっぱりあります。
そんなときに、ハツさんのもとからお迎えした紅葉ドラゴンは、私にたくさんの元気をくれました。
心のなかで話しかけたり、話をきいてもらったり。
じっとその姿をながめているだけでも、
なんだか、かたくなった心がふっとほどけていくように思えます。
楽しいとき、うれしいとき、元気いっぱいのときは、
いっしょにわくわくしたり、よろこんでくれたり、はしゃいでくれたりしてくれているようで、
楽しさもうれしさも、元気も、より大きなものになっていきます。
紅葉ドラゴンは私の1日いちにちに、たしかな彩りを届けてくれました。
彼の目は、「赤メノウ」という石で、行動力や意志を高める力があるのだそうです。
迷ったとき、困ったとき、一歩を踏み出せないときには、
どうか、行動できますように、ちょっとでも前へ進めますように、
そのためにすこしだけ、力をください、と、紅葉ドラゴンにお願いをしました。
どこからか見守ってもらえていると思えると、心のなかになんだか勇気がわいてきて、
以前より、どんどんと進んでいけるようになった感じがします。
私はそんな紅葉ドラゴンを、アルフレート、と呼ぶようになりました。
アルフレートとは、「よき助言者」を意味する名前で、英語名アルフレッドのドイツ語読みです。
アルフは、1年前にふたたびハツさんのもとからやってきた物書きドラゴン・シルフィードといっしょに、
いまも毎日、私に元気を届けてくれています。

ひとの手によって命をふきこまれたものは、この世界に2度生まれる、と、どこかで聞いたことがあります。
1度目は、作り手によって作られたとき。
そして2度目は、迎えられたとき。
アルフと出会った日、私のところにアルフがやってきた日は、
2年前の、3月10日でした。
そう考えると、アルフの誕生日のひとつは、3月10日――
ちょっと遅れてしまったけれど、アルフにあらためて、ありがとうを伝えたいと思います。
お誕生日おめでとう。いつもそばにいてくれてありがとう。
これからもよろしくね、アルフ。

すてきな出会いをくださったハツさんに、心からの感謝を。
そして、いまではすっかり仲よくしていただいているハツさんとの、すてきなつながりも運んできてくれたアルフに、
もう一度、ありがとうのことばを贈ります。


管理人  ひらい しん



▽タタナ幻獣館
https://ttngenjyukan.jimdo.com/
ハツさんのホームページ。
すてきな生き物たちが、訪れるみなさんを待っていてくれていますよ。
アルフやシルフの写真もあります。
ハツさんワールドの輪が広がるといいな、と思います。ぜひぜひ。



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