たとえば
2021/11/28 22:05
たとえば、ちょっとひといき入れたいとき。
たとえば、誰かの声を聞きたいとき。
たとえば、なかなか眠れないとき。
そんなときに、気ままにふらり、立ちよることのできる場所。
太陽の時間でも、月の時間でも、行きたいと思ったときにいつでも開いている。
ちいさいけれど居心地のいいカフェ。
ここがそんな場所になるといいなあ、と思っています。
てのひらに乗るような物語。
気軽に読むことのできる詩。
少し長めの話を聞きたいときのエッセイ。
そのときの気分でふわりと手に取ることのできる書きものを、
あたたかなミルクや、紅茶や、コーヒーのように。みなさんの手のなかに。
きらびやかで豪華な感じはないけれども、
ゆったりとした音楽が流れていて、じっくりくつろげて、
またいつでも、何度でも戻ってくることのできるようなところ。
ここがそんな場所になるといいなあ、と思っています。
時間や場所を超えて。
いつでも、いつまでもみなさんをここでお待ちしています。
私が届けることのできるものはあまりないかもしれませんが、それでも。
まごころを込めて、みなさんにいただいたやさしいきもちを形にして、
いつでも、いつまでもみなさんをここでお待ちしています。
だから何かあったらどうぞ、遠慮なく戻ってきてください。
ここに、この場所のどこかに、そのときのみなさんに必要な何かがあるといいな。
みなさんのこころをあたためることのできる、一杯の飲みものがあるといいな。
そう思って、言葉を紡いでいます。
旅立つかたへ。いってらっしゃい。
お戻りになられたかたへ。おかえりなさい。
そして、お見えになったすべてのかたへ。
こころからのありがとうを。
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