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合宿2日目朝6時。
今はトスバッティング。それでそのあとノック。で、ランニング。
確か朝哲さん達が話してたから今日はこれだけでいいはず。
まあまだ2日目だしな。キツいのは夕方からか。








「奏哉!今日は体育ある?」
朝練も終わり野球部員もぞろぞろと校舎に向かう。
「ないけど。なんで?」
「忘れたの!家に!昨日から寮だから取りに行けなくて!おねがい!貸して?私仲良い子他のクラスにいない!」
「いや、だからって俺はないでしょ。ぶっかぶかの体操服でするの?」
「こ、今週だけ…」
「まあいいけど。じゃあそのままうちのクラスくる?」
「いく!一也!倉持!私奏哉んとこよっていくから先教室行ってて!」
「おー。」

体操服貸して。って 奏架にしたら珍しいな。忘れ物なんて滅多にしないのに。って多分原因は俺なんだろうけど。

「あ、 奏架おはよ〜!」
「くれはおはよ!」
「あれ?今日は奏哉くんと?」
「体操服忘れちゃって!かりにいくの!」
「あ、そう。奏哉君お世話かけます。うちの 奏架が。」
急に俺のところに話が飛んできたからびっくりした。
「あ、こちらこそ。こっちこそ毎日 奏架のお世話御苦労様」
「いやいや、この子トイレですら1人で勝手にいっちゃう子だから世話かかんないの!」
「そうなんだ。
あ、じゃあ 奏架。靴履き替えたら俺の方きて」
「はーい!」

くれはちゃんは一応中学から 奏架と仲良くて。必然的に俺ともよく話す。まあサバサバしてるし女の子らしくないっていうか。話してても疲れないし楽。

「奏哉!私のこと忘れてる!置いてかないでよ!」
「あ、ごめん。いつも1人だからのりで。」
「いや、いいんだけどさ。ノリくんとか同じクラスじゃないの?一緒にいけば良いのに。」
「まあ一緒にいく日もあるけど、ノリ用意するの早いし。先行くから」
「確かに!ノリくん早いよね!」
そんな話をしている間に教室に。
「取ってくるから待ってて。」
「はーいっ。」


「ん。でかいよ?大丈夫?」
「大丈夫!私も背高いもん!元々大きいの買ってるし!」
「なら良いけど。じゃ。」
「うん!ありがとね!
あ。朝から大変で疲れてると思うけど寝ないように!」
「分かってるって。早くいかないと遅刻するよ。」
教室の時計に目をやると本鈴5分前。
「わ!ほんとだ!じゃあね!また放課後!」




「奏哉!」
「わ、何。朝からテンション高いね」
「そんなことより!あれ誰だよ?」
「は?」
自分の席に戻ると寄ってきたのは去年から同じクラスの藤井で。
「今お前と話してたやつ!誰!?どういう関係!?」
「いや、妹だけど?」
「は?」
「だから妹だって」
「い、も、う、と?」
「うん。双子の。知らなかった?」
知ってると思ってた。だって双子って中々あるもんじゃないし結構一緒にいることもあるし。
「知らねぇよ!お前そういうの全然いわねぇじゃん!」
「知ってると思ってた。から。」
俺は真顔で答える。
「うん。お前はそういうやつだよな。そうだよな。」
「え、なに急に意味わかんない」
「それが奏哉だよな。うん。」
「だからまって。意味わかんないから」




(意味わかんない)














今回は双子の友達を登場させてみました!
藤井くんも双子ってことは知らないにしても 奏架のこともしらなかったなんて青道いったいなんクラスあるんでしょうか、、、(笑)


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