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「奏哉?」
「あれ、どうしたの?あっちいったんじゃなかった?」

いつもと変わらないように話しかける。

「あー、うん。でも聞きたいことも聞けたしこっち戻ってこよっかなって。」
「そうなんだ。」
「うん」
「……………」

だけど、気まずい…。
てゆうか奏哉とこんなに気まずくなったのってはじめてかもしれない。

「あの、さ。」
「なに?」
「なんか、最近、いつもと違うくない?」

あまり深刻にならないようにできるだけ明るく言う。

「そう?変わらないと思うけど。」
「私は変わると思うよ?」
「変わると思うって変な日本語。」
「そんなことないし!ていうか話そらさないでよ…」
「そらしてないよ。それになんでもないから。
俺、先に寮戻るわ」
「あ、じゃあ私も!」
「 奏架はいいよ。試合みてなよ。」
「でも…。」
「いいから。1人でいたい気分だし。」

そういってスッと立ち上がり1人で帰ろうとする。
もうこの時点でいつもと違うじゃん。
なにがいつもと変わらないよ。
私に言えないことで悩んでるなら純さんとか御幸にでも相談すればいいのに…

そしてそのあとは純さん達の所に戻って試合を見たけど頭になんて全く入らなかった。後でスコアブック見せてもらっておこう。




(変わらないと思うけど。)


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