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相手に甘い判定を受けながらもなんとかこの回は抑えたけど…。最後のファールフライを取りに行ったところは昔のクリス先輩と全く変わってなかったなぁ。
「降谷くんもあぁいう風に1つのアウトとるために貪欲になんないとね!」
「え、僕捕手じゃないですよ」
「ん?そういう意味じゃないんだけどな?」
「え?そうなんですか?あ、クリス先輩打ちましたよ」
話している間にうちの攻撃になっていたらしい。不覚…。ちゃんとみてなかった、今の。
それにしてもほんとに話そらすの上手だなぁ…。
いらないスキル磨きあげたな、全く。
「今のレフトにおっきい当たりだね。ほんと、クリス先輩にブランクなんて言葉あってないようなもんだよ。で、次の沢村くんはさておきその次小湊くんでしょ?ここで点とって沢村くん援護してあげないとね」
「 奏架先輩ってなにげに毒舌なんですね。」
「え、そう?まあでも沢村くんバンドうまいじゃん!こないだ見たけど。あ、ほら絶妙なバンド決めたし!」
「ほんとだ。」

そしてそのあと小湊くんが期待通り打ってくれて1点追加。
このあとの上位打線も続いてくれればいいけど…。
「 奏架。なにしてんのこんなとこで」
もう試合を見逃すものかと試合を凝視していたら後ろから奏哉の声が。そういえば練習場にいたっけ?
「無視?聞こえてる?また頭の中でしゃべってんの?」
「あ、ごめん。てゆうかまたって私頭の中でなんてしゃべらないよ。奏哉こそなにしてんの?練習場いなかったよね?」
「走ってたから。で、おわってグラウンドきたら 奏架と降谷みえたからなにしてんのかなって」
「なるほど。はしるなら降谷くん誘ってくれればよかったのに。ね?降谷くん?」
「遠慮します。」
「あはは!ほんと降谷くんおもしろいなぁ。」
「で、なんでここにいるのって、クリス先輩?」
グラウンドを見た奏哉の目がみたこともないくらい見開いていた。
そして私はというお話してたらまた試合見てなかった…。なんか今日はすごい頭のネジ緩いなぁー。そしてスコアボードに目を移すが、小湊くんの後の得点は無かったようで3対0。
このまま抑えれるといいんだけど…。





(遠慮します)
じゃあ私と走る?
遠慮します。
え。


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