ジコチューを組み分け帽子 [ 8/16 ]

リーマスがグリフィンドールに決まって次に呼ばれたのは私だった。

初めてみるダンブルドア校長はその青い目でこっちをじっと見ていたが私は目を合わせないように、組み分け帽子だけをみて進んだ。


「これもまた難しい」


でしょうね、でもスリザリンにしてほしい


「スリザリンがいいというのかね?私にはそうは思わんが」


帽子をかぶってから一度も崩れなかった表情が少し崩れた気がした


「勇気もあれば、知恵もある。自分が一番だと思っていても人に優しく心が大きい」


自分が一番でいい、他人はどうでもいい・・・


「そうは思っていても根はグリフィンドール気質、」


私はスリザリンを望むの、自分のために


「それさえも人のためになっているのに気づいているかね? しかし君が強く望むのであれば」


頭の上で組み分け帽子が深く息を吸った、息を吸う必要ってあるの?


「スリザリン!」


帽子はマクゴナガル先生がとり、私はスリザリンのテーブルに向かう。

すでに席に座っているセブルスは意外そうな顔をしていた、その隣にいるルシウス・マルフォイに軽く会釈をする。


「隣、いいですか?」

「ああ、もちろん」


ルシウス先輩とはすでに会ったことがある、面倒くさいパーティーで。


「セブルス、同じだね」


リリーと一緒じゃなくて残念だね、とは言わない。この場でいるのが辛くなるから。


「すでに知っている仲のようだね」

「ダイアゴン横丁で少し」


あぁ、やっぱり憂鬱だ。

組み分け帽子の言葉が頭から離れない「それさえも人のために」か、

そんなわけねーだろ、それは否定しなければならないんだ。

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