出来のいい弟 | ナノ




―ずちゅっ!

「あぅぅ…っ!」

唐突に抜き差しが再開される。
さっきより淫らな水音は大げさじゃない。ぽたぽた床に垂れるのは結佳からでたものだ。

「は…っ次は俺をイかせろよ」
「廉、くん、ぁ、あぅ!ゃあっ」
「ここ?して欲しいのか?…仕方ねぇな」
「きゃう、ぅ!はぁっ…」
「う、わ、…く……姉ちゃん、本気だろ、ナカ……が、」
「(駄目、気持ちいい…また、いっちゃう…)」

廉が余裕をなくして、乱暴にナカを突き上げる。それでも感じてしまう結佳の身体は淫らに揺さぶられナカを締め付けた。

「ぁ、あぅ、ぃく…!」
「え?また…、イくのか。やらしいな…」
「廉、くん、…っ私、」
「っ、おら、イけ、よ…!奥まで抉ってやるから…」
「…!ぅぁ、あん、ぁっ…はぁぅ…!」

―ビクンッ

「く…、俺も、出る……ッ!」
「んゃ…ぁっ、」

―びゅく、びゅく、びゅく…ッ
寸前で抜かれた廉のものから精液が吐き出される。どぷどぷ未だに濃い液体が飛んで、結佳の背中にかかった。

「っは…、あ……、姉ちゃん、」
「ん、むぅ……っ!」

息を整えてる結佳を無理矢理こっちを向かせ、唇を奪う。お互い身体を痙攣させる…廉のモノから度々精液が溢れ、びくんびくんと反応している。

「はぁっ…は…、……」
「廉くん…」
「…跪け」
「え?」
「これ、掃除…しろよ」

結佳を座らせると目の前に半分萎えた自身を差し出した。どうやら舐めて綺麗にしろと言うことらしい。ほら、と廉が掠れた声で求める。
さっきの絶頂で抵抗がどうでもよくなった結佳が舌を伸ばした。

「ん、ちゅ……」
「は……っ、はぁ…っ」
「(まだかたい…っ、)」
「あぁ、そこをもっと、しろ」
「んん…!ふ、…っん、ぅ」
「…。そんな、一生懸命、やんなよ…」

見下ろす廉の手が結佳の髪を触る。結佳はそれに応えるべく舌を動かした。連日の行為である程度は感じる場所がわかっている。

「ぁ、…っ、はぁ、…っ、」
「(これが私のナカに入ってたんだ…)」
「く…、っは、…んん、ん」
「(これが…)」
「あ、…そこ、止めろ、」
「……?」ちゅ
「うあ、あ…っ、く…おい、…!」

無理矢理引き剥がされて結佳が見上げると廉が息を乱している。びくん、と反応している廉のモノを握った、すると欲望に忠実な瞳が結佳を見下げた。

「ふ、…それ、…えっろ…」
「廉くん、もう一回するの…?」
「あぁ…、何。姉ちゃん…やけに素直じゃん」
「私がやりたいとは言ってない…」
「言ってるようなもんじゃん。俺の握ってさ…」
「…、」
「はぁ…。だったらどうして泣いてんだよ…」
「え?あ…」

きっと色んな感情がごっちゃになって溢れてしまったのだ。結佳自身もこれがどんな気持ちで流れているものか言葉にできなかった。
廉もしゃがんで、彼女の涙を拭う。その手が優しくて、さらに涙が溢れてしまうからどうしようもなかった。

「なんでだろ、廉くん…」
「なんでって…そりゃ俺のせい、だろ」
「うぅぅ…」
「姉ちゃん…、ごめん。ごめんな…」
「廉くん…!謝るならしないで!」
「ふ…、そう言われるといつもの姉ちゃんみたいだ…」

ぐしぐし頭を撫ぜられる。廉とこんな会話をするのは久しぶりだから、結佳も驚いていた。そんな彼女を打ち崩す言葉を廉は吐いた。

「でも謝ったのはそうじゃないんだ」
「え…?」
「今の姉ちゃん、すっげぇ可愛い…。そんなん見せられたら、俺、止まんねえ…」
「…え、」
「見ろよ、俺の。さっきやった時よりでかくなってんだろ?姉ちゃんのせいだよ」
「廉くん…!」
「だから、ごめんって言ったんだ」

―ズチュ…ズンっ!
一気に奥まで入れられて結佳が悲鳴をあげようにも声すら出なかった。

「あ、あぁ、廉、廉くん!」

やっと振り絞った言葉が途切れる、ガツガツと体を貫かれて辛いのに廉は何かに操られるように腰を動かして奥の奥まで蹂躙しようとする。

「ふ、…っく、…姉ちゃんと俺ってさ、相性凄く良いって思わない?」
「は、ぁ、ぅ…ひゃ、ぁ!?」
「多分俺、もう他の女じゃいけないかもだわ…っつーか、普通のじゃ、無理…かも」
「ぁ、うぅ、は…っ、ぁ」
「ああ、だから、泣くなよ…俺もっと興奮して…、酷くなるかもしれない」

出し入れの感覚に体が震える。さっきより気持ちよくて、結佳は自分の身体はおかしくなったんじゃないかと思った。
泣いている自分を見られたくないから、廉に手を伸ばした。

「姉ちゃん…?」

首に腕を回してしがみつく。別に涙を隠す以外に他意はない。けれど廉はそうは受け取らなかったみたいで、

「ぁ、う、廉、くん、大きく、なった…!」
「…っ、はぁ、姉ちゃんが抱きつくから、」
「…、んん、これ、辛い…っ!」
「仕方ねぇだろ、我慢、しろよ」

―ぐちゅ、ぐちゅ…ッ!
さらに激しく腰を打ち付けられる。お互いの乱れた呼吸の音が浴室にこだましている。ここは酸素が薄いから、いやそれだけじゃない理由で頭がぼんやりとのぼせそうだ。

「ひゃあ、あぅ、…ぁうう」
「ぐ、…っあ゛、はぁっ、は…っ、」
「廉くん、私、も…ぅ…」
「イくのか。わかった…ここ、突いてやるよ…」
「…!ゃあ、ぁう!ぁ…っ!」
「姉ちゃんの声…頭おかしくなりそうだ…」
「…っ、は…ぁーーっ!」ビクンッ

痙攣する結佳の身体を抱き寄せる。肌が触れ合う場所が熱くて火傷しそうだ。ぎゅうぎゅう締め付けられるナカに廉は平静じゃいられない。

「うぅ、…っ、はぁ、もう少し、このままでいろ。俺が、イくまで」
「んん、んぅ…っ、」
「く、…っはぁ、……ッ!」
「ひゃ、ぁ、あう!」
「ィく…はぁ、…イ…く、……ッ」

廉は何度か腰を打ち付けて、吐精する。ギリギリだったから大多数は外で出たが、そうじゃないのもいるかもしれない。

「チッ……、くそ、間に合わなかった…」
「はぅ、はぁ、…はぁっ」
「ま、入り口だし、大丈夫だろ…」
「……っ」
「何、…見てんだよ。キスされたいのか」
「え?ぁ、…んむ、むっ…」

風呂場は反響するからいけない…ちゅ、ちゅっと求めあう音が響く。
しばらくそうした後に、やっと萎えた廉のものが結佳の腹の辺りでズルリと這った。
廉は大きくため息をついて、汚れた腹の液体を手で拭う。

「…、、じゃあ姉ちゃんは風呂入れば…」
「ぁ、…廉くんは入らないの」
「…俺と入りたいわけ?」
「そうじゃない…けど…」
「もうすぐ母さん達帰ってくるから。俺は朝シャワー浴びたし。姉ちゃんはゆっくりお湯にでも浸かれよ」
「うん…」

じゃあこのお湯は私の為だけに沸かしたのか。結佳がそう考える頃には、シャワーで軽く身体を流した廉が浴室から出ていた。


―ザー…、
洗面所で冷たい水を出すと廉は顔を洗った。長い時間浴室にいたからのぼせそうになっていた。バシャバシャと音を立てて顔や腕を濡らす。水に晒されて冷えた掌で首を冷やした。

「(多分姉ちゃんの事だから意味なんてないんだろうけど…、

俺、どうかしてるな…)」


それからずっと、首に回された腕の感触が忘れられなかった。



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