出来のいい弟 | ナノ


AFTER―浴室 a

風邪をひいたときはよくお母さんが頭を撫でてくれたっけ。
熱が身体を蝕むうちに恐怖だけが増していったけれど、お母さんの手が頭を撫でるだけで安心して…それだけで深い眠りにつけた。

…そうだ。

こんな感じ。

私の髪をかきあげて髪質を確かめるように優しく…、慈しまれているのが伝わってくる。

もうよく覚えてないけれど、確かにあれはお母さんだったような…あれ?じゃあ今は…?

今は…………。



▽弟AFTER
―浴室―


「ん、んんっ……」

結佳が目を覚ました。傷む身体のせいで昨日の乱暴を思い出してしまう。

「起きたか」
「わ!?廉!?」

ベッドから慌てて起き上がる。弟の廉が自分をじっと見ていたからだ。

「な、何…?」
「まだ母さん達帰ってくるまで時間があるし、風呂入るぞ」
「入るぞ…って、一緒に?」
「はぁ?言葉にしなきゃわかんねえの?」

ヤりたいんだよ――
廉の言葉に悪夢が蘇る。
そんな結佳を捨て見て、廉は自室に戻った。おそらく着替えを取りに行くのだろう。あわてて結佳もタンスを開けた。

洗面所で廉がシャツを脱いだ。結佳が固まっていると、彼は大きなため息を吐く。

「何。脱がされたいわけ?それでもいいけど」
「違うよ!」
「だったらさっさと脱げよ。トロくせえな」
「く…!」

それまでの結佳だったら罵倒のセリフが何十は飛んでいっただろう。
服を全部脱いだ結佳を引っ張って浴室に放り込んだ。熱いシャワーを出したらノズルを壁にかけて、廉は彼女の身体に手を伸ばす。後ろから…片手は腹をさすって、肩にはキスをする。

「…っ!」
「ん…背中も感じるのか。さすが淫乱…」

――ちゅ、ちゅぅ、ちゅぱっ
音に結佳はドキドキと心臓が跳ねるのを感じた。
いつの間にか胸に到達した男の指がそっと乳房の形を変えていく。先端に軽く触れられるだけで、

「ぁ…ッ」
「ふ、声我慢できないのか。随分感じるようになったな」
「ぁ、ぁん、廉、っ!」
「ここ尖ってっけど、嫌なわけ?」
「んんぅ…ゃ、いや…っだってば!」
「嘘ばっか」

唇は首を伝って耳を噛む。肉厚の舌は熱い。
どんどん結佳の感じる場所を開拓していくこの弟は、責めも的確で、焦らしが上手く…結佳は知らないうちにもどかしく足を擦り合わせた。

「何…もう欲しいのか?」
「え?な、なにが、」
「わかってんだろ、ここ…、触って欲しいんじゃねえの」

廉の片手が太ももを触る。そこに垂れているぬるりとした液体を確認して、それを太ももに塗りたくった。
その液体は自分が興奮していることの証明であって…――結佳はカッと顔が赤くなる。

「違う、違うよ、これは…っ」
「ふーん。じゃあ何だよ」
「…、廉、……」
「言えっつってんだろ、これは、何だ?」
「ひぅ…っ」

太ももを強く掴まれて痛みに眉を顰めた。そんな自分が情けなくて結佳は泣きそうになる。けれど、泣いてばかりじゃ男の思う壺だ。

「…。抵抗のつもりか?黙りこくって」
「ひゃ!ゃだ、やっ…――廉!」
「姉ちゃんは…、いいかげん俺を認めるべきだ」

今まで俺の忠告を聞かなかったから失敗してきただろ?学校も勉強も、全部――。
そう言われても結佳には理解出来ない。廉の言葉なんてなんでもない景色の一部みたいに思っていたのだ。

「え?え…?」
「姉ちゃんは想像力が足りない。姉ちゃんが抵抗するたび、俺はもっと楽しくなる…なんでそれがわかんないんだよ」
「な、どうして、楽しくなるの?」
「だってそうだろ。嫌がってる奴に無理やりする方が楽しいに決まってる…!」

彼女の体は浴室の壁に押し付けられた。胸が無機質な壁について形を変える。後ろから肩を押す手が強くて、痛い。
――ぬるっ…
熱く腫れた廉の性器が後ろから結佳の股を割って存在を主張する。

「ぁ…っ、廉、」
「ん、姉ちゃん…もう、入れていいか?」
「んん、…ッ、だめ、駄目……っ」
「良いよな?なぁ…っ。だって姉ちゃんはこれ、好きだから」

入り口をぐちゅぐちゅ廉のものが弄んでいる。ゆっくりそれが押し付けられて、

―ず、ぷ……ッ

「ひぁ…――っ!」
「ほ、ら…、わかるだろ、入ってんの…!」
「う、うう、嫌って、…言ってるのに、」
「その割に気持ち良さそうな顔してっけど」
「ぁ…、んん、してな…」
「してる」

―ズンっ!!
奥まで一気に貫かれる。あまりの圧迫感に、こればかりはいつになっても慣れない結佳が体を強張らせた。

「いっ…………!!」
「おっ、良い声…、もっと聞かせろよ」
「…っぅあ、…っは、…く、ぅ、う…っ!」
「いいな、それ…可愛いよ姉ちゃん。苦しそうに耐える声って、そそる…!」

―ずちゅ、ずちゅっ、ぐちゅ…!
だって廉が執拗に結佳のナカを抉っては優しく刺激して、ナカで感じるように導いたのだ。気持ちとは裏腹に快楽に心が支配されていく。廉の腰が打ち付けられるたびに体の奥から愛液が溢れるのがわかる…!

「ふ、…ははっ、すっげ…濡れてるけど?ここ」
「ぁぅ…っ!ぁんん、はうぅ」
「姉ちゃんって本当に淫乱…ほらもっとナカ締めつけろよ…」
「んん!ぁ、…っ廉、くん、激しくしないで…っ」
「そういうのが好きなくせに」

おもむろに廉がシャワーのノズルを掴む。それを結佳との結合部に持っていった。秘部に勢いよく湯を当てられて、結佳は思わず振り返った。

「姉ちゃんはこういうの好き?」
「え、ええ、よく、わからないよ」
「こうしてクリに当ててやるよ。ほら…!」
「…っ、……んん」
「あ…ナカ、締まった…気持ちいいのか?ん…?」

廉がストロークを止めて、淫部にシャワーを当てるに努める。最初は余裕の結佳も、徐々に全身に甘い痺れが広がった。

「ぁ、…っぁ、…んん…」
「ナカ、ひくひくしてる。姉ちゃん、本気で良いんだろ…?」
「…っ!ぅう、…(どうしよ…)」
「はぁ……、何、もしかして」
「(気持ちい…………)」ピクン
「イきそう?」

ぎちぃっとナカを圧迫する廉のモノを締め付ける。腰を引こうにも廉が居るから動けない…すると良い部分にダイレクトにお湯が当たってしまう。
廉がまだ背中に痕を付ける。それがまた結佳の身体を高める。

「(私、変だ…………!)」
「ふ…腰動いてる。淫乱お姉ちゃん、だな」
「(こんなことをされて、)」
「んん……、」ちゅぱ…ッ
「(感じちゃう、とか…っ)」

もう嫌だと結佳は思う。
どうして自分がと結佳は思う。
普通の女子高生に耐えられるほど、これはライトな出来事じゃない。
…ただ犯されるのでさえ尊厳を奪われたけれど、まだもう一つ先がある。

「(ぃ、く…)」ビクンッ
「……っ!」
「…ふ、……うぅ、ぁ、…ん」ビクッ
「姉ちゃん…く、……ははっ」
「んん、ぁ、は……ッ」
「はははっ…すげ……、俺、出そうだ…」

結佳は身体を痙攣させる。
涙が止まらないのは気持ちがいいだけだろうか。自分が感じて絶頂を迎えたことにもう言い逃れができない。


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