セクサロイド

４

お嬢様の顔は真っ赤だ。
けれど主を裏切って、彼女の細い指が控えめに秘部へ延びていく。恐る恐るナカに指を入れてかき回した。

くちゅくちゅ、厭らしい音が響く。

「こう？…ん…はぁ……」
「あぁお嬢様！素敵ですよ」
「ん…ぅ…ふぁ、くぅっ」

人差し指がクリトリスをキャッチすれば、お嬢様はぴくんとそのからだを震わせる。目をぎゅっと瞑って、ただ快感を受け取ることに努めている様は、あまりに扇情的だ。
私はうっとりとそれを眺めつつ、自身を慰めた。

「ロイド…」
「はい…」
「これ、無理、イケない…。ロイドがやってくれなきゃ、だめみたい…」
「ぁ、お嬢、さ…ま…。……ｯぁ…！」

－－びゅ、くｯ！！

「ぁ…ッ、はぁ、ッく…」
「ロイド…？」
「…っんん、…いえ、なんでもない、です、」
「な、なんで、イったの？」
「はぁ….お嬢様、こちらへ来てください」

私のものがお嬢様の入り口をつついた。首筋に舌を這わしながら、腰を強く引き寄せる。

「んっ…」
「お嬢様、ご自分で…入れて…」
「ぅう…、わかった、…ん…ぅ」

－－くちゅ…ッ

「まだ先しか入ってませんよ」
「く、ぅ…はぁ…あの、大きく、しないで」
「それは復活中ですから、どうしても…ッ」
「ばか…っんん……っ」

－ぐぐッ

「はぁ、は………ぁー…ロイド、」
「なんでしょう？」
「なんでもな……い……」
「ふぅ、仕方ありませんね。我慢しているのが可愛いので、特別…ッ手伝ってあげます」

お嬢様の腰をがっちりと持つと、半分に満たない程度しか入っていないモノを根本まで一気に差し込んだ。

「ひぁああっ！！！あっ、ああっ」
「腰がすごく厭らしく動いていらっしゃいますよ、気持ちがよろしいのですか？」
「あぁっ！は、ぁ…っ、気持ち、い…！」
「ふ…っなんて、淫らでしょうか…ッ、私を求めて、こんな…っ」
「ん！ぁ…ぅう…っロイド、」
「まるで、愛されているみたいでッ、…感じます…！」
「ひゃ…っぁう…っむぅ…！」
「お嬢様、キス、してください」
「ぁ…んぅ…む…」ﾁｭ…ッ
「ふふ…っお嬢様…」
「ぁう…っ」チュパ…
「愛しています」

キスしながら奥を突く。
ありきたりな愛の言葉でお嬢様のナカがきゅうきゅう反応している。その仕草一つ一つが私の心を揺さぶり翻弄するのだ。
ならばこのまま私の愛で、お嬢様を染め上げてしまいたい。

「んん、ロイド、どうしよ…」
「お嬢様？」
「気持ち良くて、変に…なる…っ！」
「ふふ、私を愛せば…もっと、気持ちがよくなりますよ」
「ロイドを？…んぅ」
「そう…です……。舌出して…私を大好きと思ってキス…してください」
「む、ぅ…」くちゅ…っ
「……っん。ほら、気持ちいい…」
「ぁう…っ、」

今度はお嬢様からキスを頂く。
厭らしく合わさった唇の隙間から唾液がこぼれ落ちてお嬢様の胸を汚した。思わず目が細くなる。

急にお嬢様が私の肩に顔を埋めた。
キスが物足りなかったのかと一瞬不安になる。しかし、お嬢様はつとめて恥ずかしそうに、言葉を吐き出した。

「ごめ、ん、…また、っィッちゃ…ぅ」
「…ッ！どうして、謝られるのですか」
「だって、私ばかり、気持ち良くて…ロイドの事全然…」
「お嬢様」
「ぇ？んむ……っ！！」
ーちゅうぅぅ…！
「っは、…んん、っく…」
「ぁ…っロイド？な、に…ッ」
「はぁ…あなたは狡いです」
「へ？」
「そんな事を言われると、尚更…っ止まれなくなります…！」
「んぅ、ふぁ！ぁ！あうぅっ！」

私の腰が動く度にお嬢様のからだは敏感に跳ねるので面白くなった。

◇

「お嬢様、起きてください！今日は大学説明会の日ですよ！」

朝の日差しが私の体に晒される。
ゆっくり目を開けると、ロイドが私を覗きこんでいた。一際高いテンションに、ニコニコ笑顔だ。

「ん…朝？」
「からだの方はいかがですか？風呂を用意してあります」
「からだ？……！！！腰が、う、立てぬ…なんで？」

ロイドが私の体を支える。
いたましそうに腰を擦る彼を見て、昨日の事件が思い出された。

「…あ、あ！昨日！おまえ！約束！ちがう！」
「すみませんお嬢様。昨日私は思考回路が暴走してしまったようです」
「暴走！？」
「どうやらあの機械にはエネルギー補給を円滑にするためにロボットの感度を向上させる作用があるらしいのです。私の個体はデリケート且つ特別ですので過剰供給してしまったんですね。困ったものです」
「は？はぁ！？」

睨む私を無視してロイドが話を続ける。
本当にすまなさそうに顔を作っているが今となってはもう信じられない！

「大丈夫ですよ、二度とこんなことが起こらないようにバグの報告を本社にしておきました。しかし！修正パッチが開発されるのはもう少し先になりそうです」てへぺろ
「何が大丈夫なものか！全然可愛くねぇんだよこのやろ……くそ、立てない、どうしてくれるんだー！」
「ですがお嬢様も後半かなり乗り気なようでしたよ？」
「そんなわけないじゃんか！もう！もう！それに結局セックス、してしまった…！」
「私はああいうセックスも良のではないかと思いますが！やはり私に余裕がないというのはあまり良い気分ではないですねぇ…なによりお嬢様に無理をさせてしまいますし」
「う、ううう…ふりだしだ…ふりだしだー」
「まぁまぁお嬢様！愛を持って！」
「なに笑ってんだコラー！」
「まぁまぁ(笑)」
「その顔がもう腹立つ！」

私が怒っているのをロイドが眺めてくる。
遠慮を知らない奴の手が頭を撫でるので、私がさらに怒るも、ふざけた笑いで誤魔化してくる。

結局解決策が見つからぬまま、にやけたロボットと私の生活は続くのだった。

end

「愛をくださーいー」
「うぉううぉう」
「愛をくださーいー」
「ぅうー！」

「ロイド、ウォウウォウうるさい！」
「ですか？」

「まどかー！まいらーぶ！そーすぃー！」
「ロイドうざい！」
「お嬢様顔が真っ赤でいらっしゃる」
「だまれ！」

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