ジム | ナノ

　

「嫌がってるなんて嘘だな…さっきより濡らしてる」
「ぁ、…っそんな、こと…ないです！」
「意外とこういうプレイも好きなのか？」
「違…っあぅ…んー…っ！」
「こんなやらしい体位がしたいが為に体を作ってるんだろう？」
「（誤解です！）」

先だけ、ちょっとナカに押し込む。
そこは熱くて、俺のを溶かしてしまいそうだ。
後は寧々さんの体重が重力に負けて下がるのに預ける。

「昴さん、ゴム…！」
「ちゃんと腕を張らないと、どんどんナカに入ってしまうぞ」
「っは…っしてない、の、駄目・・・！」
「もう半分、入った…っく…」
「ひゃう！っおく…！」

ぬちゅ－－
音を立てて、俺のものが寧々さんの奥まで進入する。
ナマでの感触は、おかしくなりそうなくらい俺のを熱くしている。
初めてのセックスの時はさんざん慣らしてやったが今はもうこんな少しの前戯でここをぐちゅぐちゅに濡らすので楽だ。

それでもいつもより深く繋がるのが苦しいらしい。
はぁ、はぁ、呼吸を整えるのに必死になってる。

「可愛い…」ちゅ
「んぅぅ…っぁ…！」
「っふ…」ずんっ
「や！ぁう…っ！」
「はぁ…気持ちが良い…っあ…」
「ひゃう…っ昴さ、ん、熱いよ」
「っく…いつもより、感じてるのか？キツ…」
「んぁ…あ…っ！だって、」
「じゃあ望み通り、ガンガン…ついてやる」
「ひ…－－－っ！あ、…っ」

最初は恭しく俺を見ていた寧々さんだったが、何回かナカを刺激してやれば簡単に俺に体の全部を預けてくる。
声を我慢するのも忘れて、ナカをきゅうきゅう締め付けてくる。
この女には俺が居ないと駄目…だとそういう錯覚をさせるには充分で。
今日はやけに…興奮する。

「っぁん…昴…さん…」
「ふぅ…、はぁ、は…っあ゛…どうした？」
「ちゅうしたい…」
「…！」

思わず、生唾を飲んだ。
脳に信号が行く前にきっと俺は唇を合わせてる。

キスしながら腰を乱暴に動かした。
欲望のまま、俺が気持ちのよいところにあてるだけに。
それでも寧々さんのナカは変わらず厭らしく絡みついてきて、俺をどうにかしようとしてくる。
びくん、と彼女が体を跳ねさせて、ナカが痙攣している。
またそれで、馬鹿になりそうなくらい、俺は感じて…。

「…－－－あ…！！！」ぴくんっ
「また、イッたのか？」
「はぅ、ぅ…そこ、擦っちゃ、いっちゃう…」
「わかった…」ぐり
「っ！！ひ…ぁ…っ」
「はぁ…っはー…っくそ、出る…。なぁ、どこに出せばいい？」
「！あ、ナカは、駄目…っ！」
「どうして。いいだろ」
「え、あう、だめ、です、…んぅっ！」
「ここの、あなたの好きな所に、俺の熱いの…出してやりたい…！」ぐちゅ
「あ…！…く、…ふぁ…っ！」
「…っあ゛、……っんん…はぁ、出すぞ」

キス、して、腰をずんずんと突き上げる…。
寧々さんは目をつむって、俺にしがみついた。俺がここまでしてても、俺を信じてひっついてくるあたり、未だにこの女は分かってない。
俺がほとんど本気だって事を、なんにもわかってない。

じゅぷじゅぷ、音が俺をさらに高めていく。
混ざり合った二人の体液が床を汚してる。

「っはぁ、いく、…出す、から」ちゅー
「！あ…ふ…っ昴さ…ん！」
「んん、んぅ、…っん…ふ……」
「…っあ、ぁあ…っ、ぁ…」
「は…－－－ぐ…ぅ、っ！！！」

－びゅるるっ…！…びゅう、びゅ…っ－

間欠的に俺のモノから熱い汁が飛ぶ。
寸前で抜かれたそれが寧々さんの腹をしどしどと汚した。
もう一度唇を合わせて、舌を絡める。
その間もびくびくと反応してる俺のからアレが漏れた。

ぽたりぽたりと床に落ちる液体をぼんやりと眺める。
寧々さんの足をゆっくり肩から下ろして、力が入らない彼女と一緒に俺はそのまま床にへたり込んだ。

熱い息を吐いたのは、この言い訳をどうするか悩んだからだ。

俺だって本当はこんな乱暴に抱きたいわけじゃない。どこまでも優しく扱いたいって思ってるのに。あなたが…そうやって俺を心配させるから、こんなことになってしまうんだ。

俺は自分を正当化する言葉を選んで、吐き捨てるようにつぶやいた。

「これでわかっただろ。…男はみんな悪い奴だって」

ちょっとの油断もしてはいけないと、こんなことをした俺が寧々さんを諭す。俺が言えたことじゃないって、わかってるけど、わかってるけれど…。

寧々さんはちょっと困った顔をして、俺の頭を撫でた。

「ごめんね昴さん」
「どうして、あなたが謝るんだ」
「もしかしたらちょっと昴さんを蔑ろにしてたかも…って思ったのです」
「本当寧々さんはお人好しだな」
「けどそれとこれとは別です！ナマでするなんて！」
「そこか」
「そんな簡単に！そこか！だなんて！無責任ですよ！！！」
「大丈夫だ、何かあっても責任取るから」
「そ…っ」

そういうことじゃない！とまた寧々さんが怒ってる。
けどちょっとまんざらでもなさそうだ。
俺がナカで出していたらどうするつもりだったんだ、と俺はひとごとながら心配になる。
…だからこの人を手放さないと決めた。

「すまない」キリッ
「（謝る時はちゃんと謝るんだよなこの人）」
「あと蔑ろにしてたのはまた別で怒ってる。覚悟しろよ」
「！？」
「冗談だ（半分は）」キリッ
「（反省してない…！）」
「…いや…本当…悪かった」
「いい子いい子！」ナデナデ
「…」

寧々さんを抱き上げてソファに座らせると、俺は風呂を沸かしに席を立った。こんなことで簡単にときめいてしまったのを悟られたくないからだ。
一緒に入ろう洗ってやるからと口添えして、どうにか機嫌が直らないかと思ったがそううまくはいかないようだ。
…後ろでまだ寧々さんが怒ってるが、からかいたくなるのも困らせたくなるのも愛情ってことで許してくれないだろうか。
そう俺はまた甘いことを考えていた。

戻ってきた俺に対して、ぐったり気だるげな寧々さんがテーブルの上の箱を指さす。

「昴さん、そういえばこれ」
「ん…？」
「リーダーから預かってました。昴さんのファンの女の子から差し入れだそうです」
「ファン？はぁ…物好きなやつも居たもんだな」
「ほんとうですねぇ」
「ん？寧々さん？どういう意味だ？」
「多分チョコですよ！ショコラティエなんとかの！」
「なんだそれ」
「知らないんですか！最近駅に出来たチョコ専門店ですよ！」
「はぁ…？」

食べましょう！とわくわくうきうき寧々さんが目を輝かせてる。
全部食べていいと言うと、彼女はとても嬉しそうに包み紙を破いてる。

一つのチョコも要らない。
あなたが居るだけで生きていけるってわかったから。

END

『寧々ちゃん、昴と付き合うのだるくない？』
「え？何でですか？楽しいです！」
『いやー見るからに、重くて爛れてそうだよね昴は…』
「なんて言われようだ！」
『あと凄い束縛してきそうだし、友達選べっていいそうだし、ケータイ見て来そうだし、ていうかGPSとか普通につけてきそうだよな』
「リーダーもうやめて！」
『(奴を見てると体育会系がみんなハツラツとしているってのは嘘だってわかるな。陰気だし)』
「リーダー？」
『それに比べて君は本当に明るいな！』
「褒めてますかそれ？」

「(あんだけ言ったのにまた二人で話し込んでる…！許せない…！)」ぎろり

『なんだろ…悪寒が…』
「へ？風邪ですかリーダー？」←気づかない

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