せーとかい | ナノ




7

「知っているんだよ、私は。君の秘密をね……」
「っは!…ぁ、………く……どういう、いみ……」
「君が一番よくわかっているだろう」ずんっ
「っく!!!」

浅井の掌が、会長の腰を掴んで、ぎゅうと抱きしめる。その衝撃で中のものが動いて、大柄なからだから呻き声が漏れた。

「え、秘密って何すか?」
「ふふ、驚け恋次。浅井くんには後ろで感じる趣味があるのだ。なぁ…」
「な、んで…知って」
「君は生徒会からの通告を読んでなかったんじゃないか?先月から各部室に監視カメラが導入されたのだよ。名目は泥棒や部室の不適切な使用の牽制。…君の行動は筒抜けなんだ」
「嘘だろ、じゃ、……」
「私は君に興味があったのでな。この間の財布泥棒検挙の為モニタを見ていたのだが、君の部もちょっと覗かせてもらった。そしたらこれだ」

生徒会室のスクリーンに、突如映像が映し出される。
浅井が一人で部室にいる映像だ。クリアに音声も取れていて、控えめながらも掠れた声と息遣いが大音量で流れた。
浅井は血の気が引くのを感じた。
そこにはアナルで自慰をするあられのない男の姿があった。

「うわ、浅井先輩、何してんすか?変態じゃーん…」
「もう俺を殺せ」
「ふふ…エネマグラかな?道具まで使って、用意周到なことだ。アナルだけで射精まで至れるらしいぞ彼は。研究熱心でいい子だが、部室を私物化するのはいただけないな。この私にとんでもないカードを与えてしまったのだよ」
「いいなぁ。俺全然後ろ感じないんで。浅井先輩そんけーっす。後ろさえ感じれば俺だってもっと会長に…」
「あと、女を連れ込むのもいけない…浅井くん。どう落とし前つけるつもりだ?」

浅井は項垂れた。しかし絶望感の中に言葉に言い表せない感情を感じ始めていた。
いくら抗ってもどうしようもない強力な弱みが会長の手には握られているのだ。
この女からもう逃げられない。
そう思った時、体の力が抜けた。

浅井の体重が自分にかかる。会長はそれを感じて、浅井の黒い髪を慈しむように撫でた。

「私の前では気を張る必要もない。
とっかえひっかえした女にもその特殊な趣味は言い出せなかったのだろう。私は、受け入れられる。今みたいに」ずんっ
「っ!!」
「一人でやるのとは違うだろう。どうだ…望んでいただろう。コウイウコト、を」ずっずっ
「ん、…く、ふっ…は、……」
「そんなに服を引っ張るな。形が崩れる」ずちゅ
「ぐ、……っん、はぁ、すまん、だが、ぁ!」
「映像を見たところではそんなにアナル開発歴が長いわけでは無さそうだが…」
「はっ、はぁぅ、…は、っん、ん、」
「なぜ急にアナルなのだ?私としては願ったり叶ったりだがな」
「あ、ふ、…は、はぁ、……っん、ビデオ……」
「なるほど.アナル開発のアダルトビデオがきっかけとは。何にせよ変態だな」
「う、るさ、…っ!ん、ふっ、…はぁ、」
「こんなふうに、」

会長の指が浅井の胸を撫でる。
すると浅井の体は素直にびくんと反応した。

「女に責められたかったのだろう…」
「べつに、おれ、は…ぁ、あっ」
「普段はいつも女を調教しているみたいだが、私に言わせれば君のは生ぬるいな」
「んな、とこ、まで、みて…っ」
「ま、仕事の一環だからな。しかし、君のやり方に倣えば」

ぎゅう、といきなり乳首を捻る。

「ぃ、てぇ、よ、…っ!」
「ふふ、痛いだけかな?」ぎゅうぅ
「あ、あっ、あぁ、…は、…ぅ」
「はは、可愛い、可愛いぞ浅井君は!私が思ったよりずっと!」ずちゅずちゅ
「は、ぁ、まて、そ、んな…激しく、すんなぁ」
「ふふ、どうだ、いきそうか」

会長の指が、ぴたんぴたんと自分の腹に擦れて汚すモノを弾く。浅井はびくんと身体を反応させて、力なく抵抗の言葉を吐いた。

「あぁ、会長、かいちょう….お、れ、」
「いってもいいぞ、ほら…」ずんっ
「あ!ぁ、ぃく、…ぃっちゃ、」
「浅井君、やはり君は、」
「っ………ぅ、!!!!!」びくんっ
ーーびゅくっ!
「Mだな、」
「あっ、………っは、はあっ、はぁっ」びくっ
「いずれドライも経験させてやる。何、心配することはない。高校生活は長いんだ…」ちゅっ
「ぁ、…」

会長が浅井の唇を奪うと、そのまま恋人通しのような愛情溢れる深いキスに変わる。
最初は何に対してもきつく睨みを聞かせていた浅井の目つきが、感じきって欲望に忠実な眼差しになっていた。

「か、い、ちょ。忘れてません?俺のこと!」
「恋次、おま、」

いつの間にか会長の後ろに回っていた恋次が、会長のソコに自分自身を擦り付けた。
その拍子に会長の腰が予期せず動いたのが、ダイレクトに浅井に伝わって喘ぎ声がでる。

「あ、恋次、!」
「ふふふー、会長の、すっげぇ濡れてるっ…浅井先輩が益々嫌いになりそう…」ずる、
「んぁ、恋次、ぃまは、ぁ、…」
「ぅ、ぁ、ちょっと、会長、動く、な」
「あ、ぁ、仕方ない、だろぅ、っん!」
「ひっ、…ぁ、まて、ゃ、め…っ」
「放置した仕返し、っすよ!」ずんっ
「 ひゃぁ!」びくっ
「う、っ…くそ、が、…」びくんっ
「お、れ、まだまだ元気なんで…っ」ぐちゅんっ
「あぁ、っ…!ゃ、はぁっ、恋次、んっ、奥に…っ」
「おいおいまじ、かよ、やんの…か、…っぁ…!」

まだまだ始まったばかりだと、浅井は予感する。
それを裏付けるように、みだらな行為は続くのだった。




ーー
いつの間にかとっぷりと日が暮れて夜になっていた。

「やべ、今日柔道部の会議が今から…」
「行くな、というか立てないだろう」
「ま、そう、か」

キスを交わす会長と柔道部の男に恋次はつまらなさそうに悪態をついた。

「ね!おれも、俺も!」
「おねだり上手なやつだ…」ちゅー
「んん…かいちょぉ…」
「…とんなよ、俺の番だったろうが」
「黙っててくださいドM先輩は!」
「あぁ!?寝技かけるぞ!」
「落ち着け…全くお前たちは…」


とはいえ会長もそれほど呆れているわけではない。
長くて短い残りの学生生活….、三人の利害が一致するうちはしばらく関係は続きそうだ。


おわり

[ 7/10 ]



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