74話/愛の雄叫び
一護は、姿を消した雨竜を捜して街中を歩き回るが、一向に見つからず、人ごみの中で思わず雨竜の名を叫ぶ一護。一方雨竜は、街中のとある建物の一室に潜んでいた。
一■クソッ!!一体どこに行っちまったんだよ……石田ァ―――ッ!!!!
↑もしこの叫び声が雨竜に聞こえたとしたら…。そんな内容でパロってみました↓
雨竜
……ぇ……?
(ふと名前を呼ばれたような気がして、窓辺から眼下の人波を見下ろすと、歩道に立ち尽くす一護の姿が……。)
雨竜
あれは………黒崎!?
一護
どうしてっ…どうして何も言わずに消えちまったんだよ!?自分一人が犠牲になれば、それで済むとでも思ったのか、石田……。
(己の声が雨竜に届いているとも知らず、ただ虚空を見上げ独白を続ける一護。)
一護
それじゃ、俺の気が済まねぇんだよ!!お前一人も護れねぇで、山ほどの人間を護れるわけねぇ―――そう思っちまう。こんな弱腰じゃ…バウントと戦えねぇ……。
雨竜
黒崎…っ……。
一護
だから、俺にチャンスをくれ!!
雨竜
えっ…?
一護
この手で、お前を護るチャンスを!!戦う自信を取り戻させてくれ!!絶対に……お前を護りぬくからっ!!
雨竜
……!!!!
一護
戻って来い、石田ァッッ!!!!
雨竜
黒崎っ、黒崎ィ――!!
(一方、道のど真ん中で、こっぱずかしい独り言を叫んでいる一護を、遠巻きに見守る一同。)
チャド
ム…一護の周りに人垣ができているぞ。
ルキア
あのような公共の場所で叫んでいるのだ。皆、何事かと驚くだろう。
織姫
まるで、愛の雄叫びだね♪
恋次
まったく……どうしようもねぇほど一途だな、あいつは。
織姫
あ☆石田くんが、あんな所にいる!!
チャド
ム…建物から出てきたぞ。
ルキア
…どうやら一護も、石田に気が付いたようだな。
恋次
あーぁ………人目もはばからず抱擁しやがって…。
おわり
ああ、シリアス…。
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