Congratulations!! B

 ベンチに寝かせた一護の頭を膝に乗せ、雨竜は意識の無い恋人に囁きかけた。「黒崎、君は僕が単に恥ずかしくて怒ってたと思ってるなら、それは間違いだぞ」

 言いながらオレンジ色の髪を優しく撫でる。

「一緒にいるのが井上さんや朽木さんだったら、君、嫌な思いしなかったろうにって考えてたんだ…」

 ほんの少し寂しげな顔を覗かせる。が、すぐ元の微笑みに戻った。

「でも君の、緊張感がまるっきり無くてだらしなくて馬鹿みたいに楽しそうで…優しい顔見てたら…そんな事、考えなくても良いんだって判ったんだ」

 木々を、そして2人を橙色が包み込み始める。そろそろライトアップが始まる時間も近い。

「早く帰って来い、ばか…。少し寒くなってきたじゃないか」

 まだ比較的暖かいとは言え、冬なのだから。

 雨竜は冷えてしまった一護の頬にも手を充ててやった。

 もうとうに、視線など気にならなくなっていた。

「井上さんたちが話してた大きな苺のミルフィーユ、僕だけで食べに行っちゃうぞ」

 聞こえた訳でも無いだろうが、程無くして一護が戻って来た。

「悪ぃ、待たせたな」

「ケガ…してる」

 雨竜が頬の辺りを指差す。

「あ?ああ、ちょっと枝に掠っただけだ。結構この辺緑あんだな…って、え?…」

 一護が驚いて目を丸くする。

「…早く治るよう、おまじない」

 雨竜の紅く染まった顔が離れて行く…。

「早く戻ったらどう?」

「…あの噂は嘘だな」

「どんな噂だい?」

「ここで一日過ごしたカップルは別れるって、人気スポットにありがちな、所謂都市伝説って奴だよ」

「結構そういうの、気にするタイプだよね君」

「大体どちらかが怒って帰っちまうんだと思う」

「そうかもね。そしたら僕たちは規格外なんじゃない?」

「違いねえや。なあ、ケーキも良いけどさ。もうちょい待って、イルミネーションも見ていかないか?」

「構わないよ。…ねえ、黒崎」

「ん?」

「…また一緒に来てあげても良いよ?」

「嬉しいよ、雨竜…」


 …とは言ったものの…


 それから数ヶ月後―


『おめでとうございますお二人がちょうど…』


 最後まで聞くより先に、2人が脱兎の如く走り出したのは言う迄も無い。



end




10万hitおめでとうございます。
波多野様のイチウリ、大好きです。いっそ愛してます。
妄想爆発亭主一護と天然ツンデレ美人妻!の雨竜がツボで、ついつい覗きに来てしまいます。うふふ〜
…ストーカーではありません。強いて言うなら、愛の狙撃手とでも呼んで下さい
これからも愛と萌えの詰まったイチウリを書き続けて下さい。
改めて、100,000hitおめでとうございました♪

とりま内容言い訳。

ベタベタバカップルですみません。雨竜が乙女ですみません。許してにょ。
作中舞台モデルは、週末バイトに行っている某複合ビル。一日は潰せないですが、イルミネーションが綺麗です。
ちなみに文中、私もちらりと出てます。ニヤリ
答え→掃除のおばちゃんでぃす。わはは〜い。


2011.01.24


百日紅様のサイト
↓↓
【よろず〜chaos〜とせ】
イチウリ中心で雨竜総受け駄文晒してます。よろしく♪



波多野恵子です☆
百日紅様、ありがとうございました
笑いありラブラブあり虚ありでスゴく楽しかったです
ツンデレ雨竜の、一護には言わない本音にウルル(ρ_;)ときました!!


[前 へ] | [次 へ]

[目 次 へ]


[TOPへ]



「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -