PAST CLAP | ナノ



4th





「サンジ、煙草やめなよ。」
「...俺に死ねって言ってるのか?」
「そのまま吸い続ける方が身体に悪いよ。」

私達以外誰も居ないダイニングの
ソファに2人で腰掛けてる中、
私は彼に今日こそ言おうと
思っていた事を伝えた。

サンジの煙草を吸う仕草はとてつもなく
かっこよくて、大好きなのだが。
四六時中吸っている愛しい彼の
身体(というか肺)が心配で
堪らなくなってきてしまった。

「心配してくれるのは有難いんだが、
俺にとっちゃ体の一部みたいな
モンなんだよ。」

分かってくれねえかな?と
尚も煙草を口から離さないサンジに
それでも私は食い下がった。

「他に、ガムとか飴とか...
そうゆうのじゃダメなの?」
「ダメだな。」
「んー、...あ、」

私はサンジの口元にある煙草を
親指と人差し指で掴み、取り上げると
少し驚いた彼の顔に自分の顔を近づけると
そのまま彼の唇を自分の唇に重ねた。

「これで我慢してくれないかな?」

ほんの冗談のつもりだった。
呆気にとられた表情のサンジに
わざとらしく上目遣いでお願いすると、
喜んで〜!!とか言ってくれるかな、
と思っていたのに。

「サンジ...?...っん!」

サンジは私の呼びかけに応えるように
私の後頭部を優しく包むと、
そのまま再度口付けをしてきた。

長い長いキスの後ようやく解放されたと
思っていた矢先、サンジはそのまま
私の耳元で囁いた。


「じゃあ俺から一生離れないって事だよな?
最高のご褒美だな、そりゃ。」






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