ああもう!そんな嬉しそうに笑うなよぉっ!
黙ってれば男前なのに笑うと可愛いんだよコンチクショー!
「おっ、俺も着替えよっかなーっ」
「よし、手つだ「ノー!」
手でバッテンを作ってハッキリ断ったら不満そうな顔に変わった。
仕方ないじゃんか。夏希は待て出来ないから着替えの手伝いーとか言って盛るよ。もう何回経験したか!
そんなわけでトイレで鍵閉めてコソコソと着替える事にした。
「………優、その格好は何の仮装だ?」
「え?…カボチャパンツ?」
俺は去年のハロウィンに着た服にしたんだけど変、なの?
ジャーンとか言いながらトイレから出てきたけど夏希の反応がかなり微妙で心折れそうなんだけどぉっ。
黒のカボチャパンツに白のシャツに首には黒のリボンを付けて白黒ボーダーのニーソ…確かに何の仮装か分からないよねっ。
兄ちゃんセレクトだから安心してたけど実はセンス悪いとか!?
兄ちゃ〜ん!
「あ、そうそう。この黒のマントを付けたら完成なんだよ」
「何か…子供みてぇだな、その格好」
やっと返ってきた反応が吹き出し笑いって何さ。
子供ってそんな子供っぽくないやい!
そりゃ夏希に比べりゃちんちくりん…って、あれ?
「髪弄った?」
「おう。待ってる間暇だったからな」
暇だったらしい夏希は右半分を1束ずつ捩ってピンで止めてる。
くそうっ、格好良いなぁオイ!
「優はこれな」
「ん?…ありがとぉ」
手に持ってたカボチャがついたピンで前髪を上げて留めてくれた。
おぉっ、前髪が視界に入らない!
「……可愛い」
ぼそっと呟いて笑う夏希があまりに格好良くて俺の頭の中で照れ笑いするナツキちゃんに変換されちゃったよね。
ナツキちゃん可愛いよぉーっ!
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