雨はめんどくさい。
雨が降ると、野球がしにくい。足場は崩れるし視界は白くなるし気分も落ちる。まああんま問題じゃないけどな。泥の中に滑り込むのは寧ろ好きだ、でもユニフォームの洗濯がめんどくさい。って母ちゃんが言ってた。天気ってのは全然人間の言うことを聞いてくれねえ上に、運が悪いと嫌がらせみたいに嫌な天気を続けてきやがる。俺天気ってアレだと思うんだ。アレアレ。
えーっと、ツンデレ。

「田島くんどしたの?」

「あ、針間」

「うん、針間ちかだけど」

きょとんって顔で首を傾げる針間。クラスメイトの女子だ。部活って時間でもないからか一人でいる。

「因みにオレは田島悠一郎だぜい!」

「あ、田島くんて悠一郎て言うんだっけ」

「おうよ!アダ名は悠くんだ!」

「悠くんか!」

悠くんなんて呼ばれたこと無いけどな!

「んで、悠くんはバット抱えて何してんの?」

「やー、野球やろうと思ったら怒られた…」

「まあ結構土砂降りだもんねえ」

「泉と浜田誘ったら振られた…」

「まあ雨降ってるしもー結構いい時間だしねえ」

「でもやりてえから止むの待ってんだ!」

「うん、悠くんなら出来るんじゃないかな!」

「じゃあ針間も一緒にやろーぜ!」

「やだよー濡れちゃうでしょー」

「野球は一人じゃ出来ねえんだぜ!」

「大丈夫だ悠くんになら出来る!」

「出来ない!」

「んーじゃあ帰りなよ。家でかーちゃんが待ってる!」

「大家族だから一人くらいいなくてもヘーキだ!」

「悠くんのお腹がヘーキじゃないでしょ。鳴いちゃうでしょ」

「ふっ…泣いたりなんかしねえよ」

ぎゅぐるるるるるる

………お前もツンデレか。腹。

「あるぇー?じゃー今のは何の音かなあー?」

「うん!だから帰る用意も持ってんだ!」

「じゃあ帰ろう!」

「だけど傘が無いんだよー」

「………よーすい?」

「だれ?」

「違ったっけ?(なんか傘がない〜てヤツ無かったっけ)」

「イチローならわかるぞ!」

「うん。悠くんには翼が生えてるんだね!」

「じゃあオレ空飛べっかな!」

「今は駄目だよ。羽が濡れて力が出ないい〜、てなっちゃうからね」

「大丈夫だから一緒に行こう!」

「…悠くん大丈夫?」

「おう!オレ風ひーたことないかんな!」

「…飛ぶの?千の風になっちゃうの?」

「まあいいじゃん!一緒に帰ろーぜ!」

「……しっかたないなあ。送ってあげませう!」

「太っ腹あ!あいてて」

「女の子にそう言う事ゆーわーなーいーのー」

「あれー?」

「てか悠くんて傘無いとか気にする人だったの?」

「やー今日花井に借りたノート入ってるからさー」

「…そっか!」

「おうよ!」

「ほら、ちゃんと入りなよ」

一緒に歩こう

(君の笑顔は曇らないんだね)


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借り物は大事に出来ると素敵
田島くん好き!

20100714

自棄に誤字がパレードと言う
眠かったのかな

20100814訂正



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