↑続き

もぐもぐと小さな唇が蠢く。口に入れたものを咀嚼し、嚥下して、胃の腑に納めていく。
「お前最近よく食うよな」
向かいに座った男がぽつりと呟く。卓上に唾を飛ばさぬよう、さりげなく注意を払って。
「うん。二人分だからね」
その人は彼を一瞥し手短に相槌を打つと、再びフォークを口に運んだ。

フェイタンは潔癖症のきらいがある。
食に関しては特に敏感で、他人が素手で触った食品は頑として受け付けない。人が喋った真下にあったものは絶対に口にしない。
人前での飲食も好まない。その徹底ぶりたるや仲間との共食さえ嫌がるほどだが、フィンクスだけは例外だ。こうやってテーブルを挟んで食事も摂れば、彼の手からはパンでも果物でも受け取り、平気な顔で頬張ったりもする。
彼となら唇を重ねる。口淫さえ行う。更にはその胎で彼の遺伝子を受け入れて、新たな命を育んでいるのだ。

胎の児は望んでできたわけではない。どうして彼女が産む選択をしたのか、彼には分からない。
この酷薄な女にも情夫の子供を遺したいという月並みな感情があるのか、彼女なりの生命観を持っているのか、単に堕胎が面倒くさいのか。
見た限り、胎児のことは憎からず思っているようだ。せり出た腹を擦り話しかけるようすからは少なからぬ母性が感じられる。
そのくせ産んだ子供は流星街に預けるのだという。
まぁ、それについてとやかく言う気はない。
「気が変わったので殺す」とか「売る」だとか言っても責めはしない。
「やはり子供と一緒に居たい」「自分で育てたい」と言うなら止めもしない。
我が子の運命が気にならないと言えば嘘になるが、胎児の処遇にああだこうだと口を出すつもりはない。尊重されるべきは腹を傷める当人の意思である。
無責任と言えばそうなのだろう。とにかく彼はそう考えているのだ。

「そういや団長から連絡あったぜ」
食器を片付けながら呟く。
「何て?」
彼女の細い目が見開き、離れ眉が高く上がる。彼女のアドレスも一斉送信先に入っていたはずだが、この反応だとまだメッセージを確認していないようだ。
「そろそろヒソカ殺るって。お前にもCCで入ってるからな。訊きたいことあんなら自分で連絡取れよ」
「OK」
この女は無愛想に見えて案外表情豊かなところがある。クロロの復活に歓喜し、いつ何処でどうやってヒソカを始末するのか興味津々といった様子である。
「団長には子供のこと話したか?」
「や、何も。ってかオレからは誰にも話す気ねーから」
「そう」
どうせ二人の関係はクロロの知るところだ。(というか旅団内では周知の事実である)
「団長の留守中にフェイタンを孕ませました」「近々生まれる予定です」なんて言ったところで別に動揺はしないだろう。けれど今はヒソカとの決着に集中してほしい。余計なことを知らせる必要はなかろう。

「前も訊いたかもだけどよ。産む時どうすんだ?」
「何処かでテキトーにひり出すね。ちゃんと赤ん坊連れてくるから安心するといいよ」
やはりというか、産院など手配するわけもなく。さらりと答える顔はいつも通りの涼しい面持ちだ。
「『何処か』って?ここで産めばいいだろ」
「ゼタイいや」
「何で?」
「ああ、フィンクス男の子だもんね。見たことなかたか」
自分達が暮らしていた地区では女の子が出産の手伝いをする風習があった。彼女も時々、助産師のもとへ駆り出されていたものだ。
「お産てすごく汚くて、み(っ)ともないね。大股開いて汗まみれになて気持ち悪い声で叫んで、場合によてはウンコとか漏らす。あれ見られるなんて無理。死んだ方がマシ」
「カッコつけてもしょうがねぇだろ。別にそんなんで引いたりしねぇよ」
「無理て言たら無理。ゼタイ駄目。誰にも見られたくないし、息み声ひとつ聞かれたくない」
「分かった分かった。じゃオレが出てくわ。お前が産気づいたらここ出て、全部終わった頃、また戻ってくる。これでいいか?」
「そうしてくれると助かるね」
「りょーかい」
彼は「やれやれ」と言わんばかりに肩を竦めた。その仕草が可笑しかったのか、彼女は口角を上げる。それはいつもの冷淡な笑いではなく、昔のように屈託のない笑顔だった。

***

――いざその時が来ると儘ならないものだ。
臨月に入って三週間余り。彼女が陣痛を訴えたのは深夜のことだった。
名前を呼ばれ、寝ぼけ眼を開いて腕の中に目を落とすと、苦悶の表情を浮かべた彼女が蹲っていた。
「おい、大丈夫かよ」
「…どうだろう。思てたよりツラいかも」
額に脂汗を滲ませる彼女の呼吸が荒い。彼は上体を起こすと、痛みに喘ぐ小さな背を撫でながら問いかけた。
「で、どうする?出てった方がいいのかオレ?」
「……」
「フェイ。こういう時は甘えとくもんだぜ」
腹を抱えたまま、彼女は答えない。
「安心しろって。ガキの頃、何度かブタのお産手伝ったことあるからよ。よくヨハンのオッサンに筋がいいって褒められたもんだ」
「なにそれ。かえて不安ね」
そう言いながらも、その声色は彼の助けをアテにしている様子だ。
「どこがどう痛いかオレには分からんからな、背中摩れとか腰揉めとか指示しろよ。腹減ったとか便所行きたいとかも遠慮なく言え」
「うん」
「あとどんだけ痛くてもキレんじゃねぇぞ。アレ発動したらオレもただじゃ済まねぇからな」
「…ハハ、努力するね」
彼は彼女の背に手を当てて、ゆっくりとしたリズムで撫で始めた。
こんな風に誰かに寄り添うなどいつ振りだろうか。少なくとも旅団を結成してからは一度たりとも経験がない。
ああそうだ。幼い頃、飴玉を喉に詰まらせたノブナガをシャルナークと一緒に介抱したことがあった。
目を白黒させ苦しむノブナガの背を必死に叩きながら、彼が死んでしまうのではないかと随分焦った。どうにか吐き出させ事なきを得た時は、バカだのクソだの悪態をつきながらも内心では安堵のあまり泣きそうになったものだ。

「フェイ、頑張れよ」
「…うん。フィンクス」
「どした」
「ここダメ。布団汚したくないね」
「ん」
「そんなこと気にするな」と言いたいが、彼女の気が済むようにした方がよかろう。
彼は彼女を抱き上げて寝室を出た。どうすべきか考えあぐねた末に、リビングの床にシーツを敷いて寝かせ、腹にバスタオルをかけてやった。
「ほら、ケツ上げろ」
「無理」
「パンツ穿いたままの方が無理だろ」
「…最悪ね。恥ずかしい」
「そのくらい我慢しとけ。もうちょいでラクになんだからよ」
「……ン」
汗で湿ったショーツを下ろしながら、彼女の小ぶりな尻とぱんぱんに張った腹を見比べる。
彼女は小柄だ。女性としてもやや低身長なうえ、骨盤も狭く、その肉は脂肪が薄く固く引き締まって、とても出産に向いているとは言い難い。
ブタの場合、体重200kg超の母親に対して子ブタは1頭あたり1.5kg弱しかない。そのぶん多産であることを鑑みても、1頭1頭が産道を通るときの負担はそれ相応に少ないであろう。
対して彼女は。この小さい体で3kg程度の赤ん坊を1回でひり出さなくてはならないのだ。
それを誰の助けも借りずに産み落とそうとしていたわけだから、改めて考えると無茶にも程がある。

「もうちょい力抜いた方がいいんじゃねーか?まだ始まったばっかだし、そんなんじゃ体力もたんだろ」
「分かてても体が言うこと聞かないんだてば」
絶にしたり練にしたり、彼女を取り巻くオーラ量が目まぐるしく変わる。彼女なりにどうするのが楽か試行錯誤しているらしい。
「フィンクス」
「何だよ」
「痛いよ」
「分かってっけど、どうしようもねぇだろ」
「もういや、痛くてブチキレそう。それか死ぬ」
「ったく世話ねぇな」
汗の浮かぶ額を拭いてやり、頭を撫でつつ乱れた髪を整えてやる。痛みに耐える彼女の顔があまりにもつらそうで、思わず可哀想になってしまう。
「おい。アソコ触るからな」
「うん」
「人間は経験ねぇから力加減が分からん。痛かったら蹴飛ばせ」
「うん」
性器の具合を確認する。子宮口はまだ充分に開いておらず、胎児が通れる余地はなさそうだ。
「…ノブナガとマチ起きてっかな」
「は?」
「いや、いま思いついたんだけどな。ノブナガに帝王切開させてマチに縫ってもらうってのは」
「…お前ふざけてるか」
呆れたと言わんばかりに、切れ長の目がいっそう細くなる。
「ふざけてねーし。普通に考えて、この穴から赤ん坊出すなんて無理だろ」
「無理違うよ。もしそうなら世の中に母親なんて生き物いるわけないね」
「そりゃそうだがよ」
「つまらない心配しないで、黙て腰擦る」
「あーハイハイ」
「もと下の方。あと空いてる手でお尻の穴押さえて」
「ハイハイハイハイ」
言われるまま介助しているうちに陣痛の波が去ったらしい。その間に水を飲ませ、便所に連れて行く。

「……なぁフェイ。悪かった」
「何が?」
「オレがちゃんと避妊してりゃこんなツラい思いしなくて済んだのにな」
いつになく自罰的な彼の台詞を聞くなり、彼女は「バカか」と呟き苦く笑った。
「フィンクスのせい違うよ」
「オレにも責任はあるだろ、ガキは一人じゃできねーんだし」
「ハハ。いつでも始末することできたのに、しなかたのワタシ。何にも気にすることないね」
「気にするっての」
「しつこいヤツ」
「悪かったな。オレそういう人間なんだわ」
「知てる」
「オレが代わりに産んでやれたらいいのにな」
「やめて。想像したら気分悪くなてきた」
「いやマジで。腹の容量とかケツのでかさとか考えるとオレの方が
「ハァ、もういいてば。フィンクス少しテンパりすぎね」
彼女は体を起こして彼の首に腕を回し、ぎゅっと抱きついた。
張り詰めた乳房が眼前に迫る。汗ばんだ肌は熱く甘い匂いがする。彼はこの期に及んで彼女の体を貪るように愛撫したいと思った。しかし今はその時ではない。

彼女は何度目かの陣痛で破水した。痛みの度合いが一層増したらしく、じっとりと脂汗を浮かべ眉間を歪めながら歯を食い縛る。
「あーほらもう、息止めんな。ゆっくり吸え。で吐け」
「うぅ…、ンン……」
「オレの手握れ。落ち着いて深呼吸しろ」
「フィンクス…、フィンクス……!」
「ハイハイ。ちゃんと居るから大丈夫だって」
「ん、ふゥ、う〜〜……!!」
彼女の全身が強張り、背中が弓なりに反る。
股間から血液混じりの羊水が溢れ、ぼたぼたとシーツに落ちて染みを作る。
「ッ!はぁ、はあ……、ア"、ヤダ、痛いぃ!」
「ああ、痛いな。頑張れフェイ」
「無理無理無理、もうダメ。死ぬ、〜〜〜…ン、痛い、痛いぃ"!」
「痛い」「無理」「死ぬ」しか語彙がなくなったかのごとく苦痛を訴える彼女を宥めすかしながら、空いている手で股間に触れると既に赤ん坊の頭が覗いていた。
側臥位にした彼女の背後に回り込み、片手で片足を支え、片手で児頭を受け止めるよう外性器を包み込む。
会陰が傷つきそうな気配がするので、指で温めながら揉み解す。彼女はもう何も文句を言わない。もはや恥ずかしいだのと宣う余裕もないようだ。
「ンぐ、ウ、痛い…痛い……、」
「あーハイハイ、力抜け。もう少しだから」
「んんん…、はあ、あ、ぁ!」
「息止めんな。力抜け。あーホラ、そろそろ頭出るぞ」
「はあ、はあ、はあ…、あ…フぅ、ぅ……」
「よし、あとちょっとだ。しっかり踏ん張れ」
「フィンクス、もう無理、ワタシ本当に死んじゃう」
「うるせーな。死なねーから安心しろよ」
無理だ無理じゃないの応酬が逆転している。
根拠不明の自信に満ちた彼の台詞が可笑しかったのか、彼女は脱力気味に笑い出す。よかった。多少は緊張が解れたらしい。
ゆっくり、しかし確実に、薄く伸びた膣口から赤ん坊の頭が這い出てくる。頭部さえ出てしまえば終わったも同然だと思いつつ、いざそれが出てくる瞬間を思うと彼にも嫌な汗が滲む。
「フェイ、あと少し。息吐いて、そうそう。あと少しだ」
「あ、ン、あ、あ、あぁァ」
「そうそうそうそう。よっし、息んでいーぞ」
ずるり、と滑る感触があった。
次の瞬間、胎児の体が勢いよく飛び出してくる。と言っても彼の反射神経の方が早い。シーツに落下する前に受け止め、両手で抱え込むようにして持ち上げた。
「……フェイ、大丈夫か?」
「大丈夫なわけないね」
彼女は荒い息を整えながら、血と汗と羊水でぐしゃぐしゃになったシーツに伏せている。
「お疲れ。頑張ったな」
労いの言葉をかけながら、彼は自分が手にしているものを見下ろして、彼女に差し出す。
「男だ」
「……そう」
「可愛い顔してやがる」
「可愛いか?汚いし気持ち悪いね」
「なこと言わないで抱いてみろよ」
「いや、せめて洗てからにして」
胎脂と血液混じりの羊水に塗れたそれは、彼の手の中でぎゃあぎゃあと産声を上げている。
素でいやがっているのか照れ隠しなのか、全ての気力を使い果たしたのか、彼女はにこりともせず抱擁を拒否した。
「もうヤダ、疲れた。寝たい」
「まだ後始末が終わってねーぞ。まず胎盤出さなきゃだし」
返事の代わりに、彼女は面倒臭そうな溜息を吐く。
「軽く息んでみ」
「……うん」
臍の緒を切断したあと、彼は彼女の足を大きく開かせて、その間に陣取り、彼女の呼吸に合わせて下腹部を押してやった。
彼女の子宮から用済みになったものが。母子を繋いでいた器官が、ずるんとひり出される。
「これどうする?」
「?捨てればいいね」
「ブタには食わしてたけど」
「食べない。ワタシ、ブタ違うし」
「あっそ」
であれば、派手に汚れたシーツやタオルと共に捨ててしまえばいい。
「もういいぞ」
「ん」
彼女がゆっくりと上体を起こす。その表情には疲労と安堵が色濃く浮かんでいる。
「チビ洗ったらメシにしようぜ。何か食いたいもんあるか?」
「オムライス」
「りょーかい。お前はそこで転がってろよ。どうせマトモに動けねぇだろ」
彼は赤ん坊を抱き上げて浴室に向かった。産湯を沸かした方が良かったのだろうが、まぁシャワーで充分だろう。
窓の外は薄紅い。夜明けを通り越して夕方になってしまったらしい。
風呂場でシャワーのコックを捻る。薄い皮膚にこびりついた胎脂を取り除きながら、改めて赤ん坊の容姿を観察する。
羊水でふやけた顔は彫りが深く、鼻は低くも高くもない。暗い金髪と出張った眉骨が印象的で、眉毛らしきものは見当たらない。
彼の子供であることは疑いようがないにしても、果たして母親の遺伝子はどこへ行ってしまったのだろうか。
「お前、そこまでオレに似なくてもいいだろうが」
新生児に言葉が通じないことは勿論知っている。
母親と離れたことが不安なのか、湯加減がお気に召さないのか。赤ん坊は父親に返事をするわけもなく、実に不快そうな顔で喚きながら手足をばたつかせている。
「いい子にしてろ。この後お前のママにご飯食わせなきゃなんねーの」
暴れる息子の体をタオルで包み、まだ毛の薄い、ぐにゃぐにゃと柔らかい頭を拭いてやる。
風呂場を出て脱衣所を越えリビングに戻ると、彼女はソファの上にいた。生理用ナプキンを当てた下着を身につけ、肘掛けを枕にして、絶状態で微動だにしない。自力で片付けたのか胎盤と汚れたシーツはなくなっていた。
「おう。生きてるか?」
「なんとか」
「メシ作ってくるからよ。こいつ頼むわ」
「うん」
のろのろと起き上がる彼女に赤ん坊を手渡す。首の据わらぬ不安定な体が落ちぬよう、そっと支えながら。
母親の鼓動を聞いて安心したのか赤ん坊は急に大人しくなり、目を細めてうつらうつらし始めた。
(ケッ。オレが風呂入れてる時はスゲー暴れてたくせによ)
天下泰平の寝顔をした息子に何か文句を言ってやりたいが、母親の顔をして我が子を揺り上げる彼女を前にすると何も言えなくなってしまう。
彼は唇を引き結んでキッチンの方角へ踵を返した。
「米炊かねーとねぇから、ちょっと時間かかるぜ」
「うん。フィンクス」
「あ?」
「ありがとうね」
「……おう」
長い付き合いだが、こう面と向かって礼を言われたのは初めてだ。気恥ずかしいようなむず痒いような気分になり、彼は逃げるようにキッチンへ向かった。

冷蔵庫を開けて、オムライスの材料があることを確認する。外で出来合いを調達した方が早いのは分かっているが、何となく家を空けたくない。それに今は、大仕事を成し遂げた彼女に何かしてやりたい気分だ。
(やば。腹減った)
急に空腹感を覚える。思えば昨夜から食事を摂っていない。幾らも眠っていなければ排泄さえした覚えもない。
過度の緊張が生理的欲求をシャットアウトしてしまったのか。今の自分にもそれだけの繊細さが残っていたとは驚きである。

米を研ごう。少し余計に炊いておくか。彼女も腹が減っていることだろう。
息子の名前はどうするか。親が決めるべきか。流星街で勝手に名付けてくれるのか。流星街に連れて行くのはいつになるだろう。少なくとも母子ともに落ち着いてからの方がよかろう。
そうそう。件の試合が差し迫っている。それを見届けてからでも遅くはあるまい。闘技場には行かず自宅で視聴する予定だ。ということは此処でヒソカの公開処刑を親子三人で観戦することになるのか……

考え事だらけで頭から煙が出そうだ。
彼女の意向が最優先と思いながら、ああだこうだと気を回してしまう。

「……ま、しょうがねぇ。自分でまいた種だしな」
呟きは白濁水と一緒に排水溝に吸い込まれていく。

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