一緒に登校
次の日の朝、私は真新しい制服に袖を通した。


やっぱり新しいってだけでなんかワクワクするな。

ちらっと窓の外を見てみると、同じ学校だと思われる制服を着た男子生徒がいた。


ちょうどいい!学校の行き方教えてもらおう!


ガラッと窓を開けて叫んだ。


『あのっ!そこの貴方!メガネの貴方!』


男子生徒はキョロキョロしてこっちをみた。


「僕のこと?」


『待ってて下さい!』と叫び急いで家を出て彼の前まで行く。


『引っ越してきたばかりで、その制服、学校一緒のとこですよね?道教えてくれませんか?』


言い切ってから気づいた。彼から弱々しい魔力がでてることを…

さっそくひとり見つけた。



「星條高校なんですか?」
『あ、はい』
「じゃあ一緒に行きましょうよ。僕は月城雪兎。よろしく。」
『名字名前です。よろしくお願いします。』

「友達と待ち合わせしてるんで行きましょう」と言った月城くんについて歩きだした。


「同級生なんだ。同じクラスになれるといいね!」
『そうだね』


自転車通学の月城くん

待ち合わせ場所まで私に合わせて自転車を押して歩いてくれた。


私は自転車がないから場所だけ教えてもらって先に行ってといったが月城くんは「大丈夫大丈夫」と言われたので、今は彼とお友達待ちをしながらお話をしていた。


「あ、きたよ。とーや!」


自転車に乗ってやってきた彼に対してブンブンと手を振り出した月城くん。


「おはよ、とーや」
「はよ。…誰?」
「お向かえに引っ越してきたんだって!学校の場所わからないみたいだから一緒に行こうってことになったんだ!」
『名字名前です。よろしく』
「…木之本桃矢」



彼から凄い魔力が感じる。
彼がもうひとりってことか。


「あ、とーや、彼女を後ろに乗せて上げてね?」

『え?』
「は?」


木之本くんと見事に揃った


「僕の自転車荷台ないし、まさか名字さんに歩けなんて言わないよね?」


『いや、いいよ、私歩いてくよ』


月城くんの唐突な発言に慌てて反論する。


「…乗れ」
『や、でも』
「いいから、乗れって」
『ありがとう木之本くん、月城くんも』



そう言うと月城くんが「雪兎でいいよ、こっちも桃矢でいいし」と木之本くんを指しながら言った。


『わかった。私も名前でいいから』

桃矢の荷台に乗せてもらい、楽して登校中。



「さくらちゃんは?」
「ん」


雪兎の問いかけに桃矢は後ろを指差した。
後ろを見て見ると…



「はうぅ〜、お兄ちゃん!置いていくなんてひどいよ!!」
「お前待ってたら遅刻する」
「おはよう、さくらちゃん」
「おはようございます!!雪兎さん!」
『おはよう、さくらちゃん』
「おはようご…名前さん!?」


微妙に釣られてくれなくて残念。


「名前さんがなんでお兄ちゃんの後ろに!?」
『道わからないから乗せてもらってるの』


「知り合いだったのか?」と桃矢がさくらちゃんにきいた


「きのう話した人だよ!!“またね”っていった」




桃矢はあぁ、コイツだったのか。とあまり興味がないよう。



「名前さんは今日会えるってわかってたから“またね”って言ったんですか?」


さくらちゃんは不思議そうに私にいった。


『なんとなく…ね』
「名前さん、私が知ってる大好きな先生に似てます。」


さくらちゃんはそう言ってにこっと笑った。


『それは嬉しいな』


そんなこんなしてると友枝小学校についた。


『じゃあ、またね』
「はい!あ、名前さんさえ良かったら毎朝一緒に行きましょう?お兄ちゃんが乗せてくれるんで大丈夫ですよ!」
『え…でも、』


ちらっと桃矢をみた。
すると雪兎がクスッと笑って「とーやはいいって」と言った。


『じゃあ、お願いします』


と答えたらさくらちゃんはわーいと喜んだ。かわいいなぁ。

さくらちゃんと別れ、桃矢と雪兎ととも玄関で別れて職員室へ向かった。

転校してきた名字名前です。というと担任と言う人がやってきた。


「君がもうひとりの転校生だね?私が君のクラスの担任になります。よろしく。にしても…数日遅れで登校とはまた残念だったねぇ。新学期に合わせて来れたらよかったのに」
『すみません…風邪が長引いたせいで先生方にもご迷惑をお掛けしてしまって…』

引っ越し前に体調を崩したことにより引っ越しも転校も少しずれてしまった。

「風邪なら仕方ないさ。今学期は転校生がもう1人いてね。仲良く出来るといいね。」
『はい。』


もう1人転校生がいるんだ…

少し先生と話しこれから過ごすクラスへ案内された。


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bkm
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