20
修学旅行当日

「わぁ、お城だよ!赤いね、キレイだね!大きいね!」

久実…感想が小学生みたいだよ…

「熊倉さん、いちいち子供みたいに当たり前なことを言わないでくれる?そんなことレポートにかけないんだけど。」
「ごめんなさい、孤坂さん」
「感想は個人の自由だわ。」

久実と孤坂さんの間に久実をかばうように入ったカンナ。だけどなぜか、今度はカンナがじろじろみられることに。


久実が声をかけようとした、そのとき「大丈夫よ」と久実の肩に手が置かれた。

『猿渡さん?』
「あ、私ペンネームもハンドルネームもサークル名も「さるるん」でとおしてるからそう呼んで💗」

猿渡さんは久実に竜生くんと千隼くんはどっちが攻?と質問してたりとても濃いキャラクターだった


『ふふ、凄い濃い班だね!』
「本当に…」


集合時間になり、異動する前に久実が飲みものを買いに行くから先に行っててといったのでみんなで先にタクシー乗り場にいった。

少しすると暗い表情で久実が戻ってきた。

『久実?どうかした?』
「えっ!ううん…なんでも、ないよ…」
『そっか…?』

旅館にいってからもあまり晴れない表情に心配になった。

お風呂の順番待ちで少し時間があり私は飲みものを買いに自販機を探しにでた。
すると今日初めて千隼くんにあった。

『千隼くん。』
「おー。」
『髪濡れてる。お風呂早かったんだね。』
「あぁ。お前のとこはこれから?」
『うん。暇だったから飲みもの買いにきた。あ、そう言えば、千隼くんのお姉さんたちにあったよ。』
「…ごめん」

ゲッと表情をしたとおもったらいきなり千隼くんが謝ってきた。

『え、なんで!』
「いや、あいつらが絶対迷惑かけたと思うから。」
『迷惑ではなかったよ。なかなか濃いお姉さんだね。なんかウサギちゃんって呼ばれ続けたし、将来ウチの店にどう?って聞かれたけど…何やってるの?お姉さん。』
「知らなくていい。」
『そういわれると余計気になるよね。』

言わないと断固拒否された。それからたわいもない話をしていたが、さるるんからお風呂の時間と連絡が来た。

『時間みたいだから、行くね。』
「明日…」
『ん?』
「水族館少し一緒に回らないか?」
『え…いいの?』
「誘ったのはこっちなんだけど。」
『そうでした。じゃあ明日入口で待合せね。』
「わかった。じゃあな。」


千隼くんと分かれ、部屋に向かった。
やった!明日千隼くんと回れる!と嬉しくて顔がにやけてしまう。


「兎塚嬢遅いですぞ。」
『ごめん。お風呂行こう。』
「嬉しそう…何かいいことあった?」
『ふふ、秘密です』


さるるんは気になるーと食いついてきたけど、笑ってごまかし続けた。
| TOP | MAIN |
×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -