ふたつの熱2 R18

 
 リンから届いたあやふやなメッセージと電話を要約すると雄英へ向かう途中に個性を使われてしまい学校には行くが指定時間に遅れる、という事だった。

 個性を使われただなんて普通に通報案件だが、かなり焦っている様子だったので何かしら理由があるのだろうとひとまず相澤が向かうことにした。
 送られた位置にはリンが木の根元でうずくまっており、意識を確認するべく身体に触れると小さくくぐもった声を出しながら自分を隠すようさらに縮こまってしまった。
 
 顔でも変形したのかと思って痛みはあるかと聞きながら手を差し出すと握りしめられる。リンの手は熱く汗ばんでいた。
 状況はわからないが苦しいのかもしれない。無理矢理にでも顔を上げさせると変形こそしていなかったが相澤の動きを止めるには充分な要素を持っていた。ほてった頬、耐えるように寄せられた眉とぎゅっと締められた唇、うるうるとした目は目尻は下がって加護欲をそそられる。

「ぅう、すみませ、…はつじょうっ、」

 はつじょう…一拍考えて発情と理解した相澤は瞬時にリカバリーガールを呼ぶべきだと判断した。自分が保健室へ運ぶには下校中の今は向いていない。人の目についてしまうのはリンの尊厳に関わるだろうと選択肢から外した。

「安心しろ、リカバリーガールがすぐ来る」

 支給されているスマホを取り出すとリンが「いや」と言いながらゆるゆる頭を振った。

「は、はずかしいです、せんせ…まって、」
「………5分待つ」

 そう言って相澤は後ろを向いているが音でなんとなくわかってしまう。内股でもじもじしているだとか、たまにビク、と小さく仰け反るような気配と耳に入る荒い息や抑えた喘ぎ声が気まずい。スマホの時計を見ながらなかなか進まない時間に相澤はとにかく大きく息を吐いた。


「…時間だ」
「、やだぁ、せんせ、」

 少しも治まっていない様子に精神的にも肉体的にも限界なのかリンは涙で頬を濡らしている。それでもなおイヤイヤと首を振るので相澤は心底困った。
 このままいつ鎮まるかわからない状態を続けるのは合理的じゃないしリン自身もつらいだろうと考えた相澤はいっそ達してしまえばおさまるのではないかと思い立った。その安易な考えが大きな後悔を招くとも知らずに。


「赤井こっち来い。脚に跨がって。そう、押しつけていいから気持ち良くなることだけ考えてればいい」

 赤井を左脚に跨らせ、秘部を相澤の太ももに押しつける。リンの愛液はすぐ肌に感じるほど溢れていた。捕縛布に顔を埋めてしがみつくように背中の服を握りしめ、相澤の言う通りに腰を動かして息を震わせている。くぐもった声と共にリンの身体が強張って相澤の太ももを締めつけた。

 我慢し続けた身体は待ち侘びていた刺激にすんなり達した。これで恐らくおさまるだろう、ほっと安堵したのもつかの間。愛液が溢れ、濡れすぎて布の擦れあう音がぐちゅぐちゅと卑猥な音を立てながらまた動き始めた。

「 ぁ、せんせ…、ん…」

 熱い息が首にかかり、吐息混じりの嬌声と太ももの摩擦。まさかの2回戦に相澤は(勘弁してくれ、)と体が震えた。

「せんせ、…ぎゅって、ください…」

 顎を突き出す様に見上げて懇願する姿は酷く愛くるしい。火照って血色のいい頬と潤む瞳、自分を求める恍惚な表情に相澤思わずごくりと喉を鳴らしてしまった。
 性的な熱が下腹部に集中するのがわかる。

 素数から始まり羊を数え春はあけぼのを暗唱。
 どれだけ思考を飛ばしてもリンが達するたびに挟まれた太ももが締め付けられて相澤を現実に戻す。

 邪な気持ちを全て吐き出すように空へ向かってゆっくり息を吐いた。

 「せんせい」と再び懇願するリンの望み通りに抱きしめると太ももの締めつけが一層強くなり、相澤の服に縋りつきながら身体をビクビクと震わせている。

「せんせ、きもちっぃ、んっーーー」

 身体を反らして数秒ほど呼吸が止まりリンは大きく果てた。それから力が抜けた様にしなだれ掛かる。肩を上下させながら一生懸命に息をする姿は目に毒だと相澤は目を瞑った。
 さすがに疲れたのだろう、すぐ小さな寝息をたて始めたリンの気配に何度目か分からないため息を大きく息を吐く。

 (…危なかった)

 正直ずっと半勃ちで抑えていた相澤だが、最後の抱きしめた辺りから完全に反り勃った。達っした余韻で未だヒクヒクと痙攣する秘部を感じながら勃たせないなんて健全な男には到底できることではない。

 長らくご無沙汰だったからか、未成年それも生徒に対して欲情したことが相澤は恐ろしすぎて笑えなかった。

 


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