彼の名前はジョウタロウという。 とても背が高くって、力持ちで、そしてとても、 「ハンサムだわ…」 ため息とともにうっとりとあたしは呟いた。 最初に出会ったあの船の上では、ただ乱暴で無愛想で、ちょっと怖い人でしかなかったけれど。 今ではそれも彼の魅力。だって、彼の隠された優しさをあたしは知っている。何度もあたしを危険から守ってくれたんだもの。疫病神の正体はスーパーヒーロー!この出逢いをこそ運命と呼ぶのね、イエス、イエス! 「Ca va?おれのこと呼んだかい」 「…いいえ。残念だけど」 「そりゃ本当に残念だ」 彼はポルナレフ。ジョークであたしを大げさにレディ扱いするの。 "子供だからってあんまりからかうと、今に後悔するんだから""あたし成長期なのよ"って言ってやったら、口を大きく開けて笑いやがったわ。 ジョースターさんかアヴドゥルさんに、言いつけてやるんだから。 ところで、このパーティにはもうひとり、カキョウインという男のひとがいる。 ───私は、彼のことが嫌いだった。 |