玄関のチャイムが鳴った。届いたのは青い髪の…ええと、狼かしら?
我が家には既に茶髪の兎が居るんだけど…全く、シオンさんたら。
狼ねぇ…擬人化されてるとはいえ新人の生徒だし兎のメイトを食べてしまわないか心配だわ。
「こんにちは。…名前は?」
とりあえず話しかけて餌付けして…あら、ラブクッキーやケーキあげすぎたかしら…。
「おれ、カイトって言います!」
狼のくせして口に物をいっぱいほおばって喋る。これは教育が大変そうね。
ふとカイトは耳を立て、机で経理事務をせっせとこなすメイトをじっと見つめる。
「うさぎ…ですよね?」
「え?ええ、兎のメイトよ。あ、今仕事中だからチョッカイだしちゃ…」
私の忠告など聞かずにカイトはメイトのもとへと向かう。
「こんにちは」
「そんなことは一言も言ってない」
「その服、暖かそうでいいですね」
「だぁーもーうるせぇ俺の邪魔すんな!おいメイコ!このバカ犬どうにかしろ!」
ハァ…言わんこっちゃない。
「なっ!おれは犬じゃなくて狼!」
「どっちでもいいんだよ!」
「ギャンッ!」
メイトの鉄槌を食らったカイトは悲鳴…というか鳴き声をあげた。
「うっ…うゎぁあああっ!」
そして終いには泣き出す(鳴き出す?)始末。
カイトはおもむろに勉強の教材リストを手に取り部屋を飛び出した。
「あっ!カイト何処に行くのよ!」
「自分探しに行ってきますっ!」
まだ教育方針も立ってないのに…
まぁいいわ。で、自分探しって…
「げっ」
好奇心が上がるの!?
もー勘弁してよ…
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カイトを迎え入れた日は実際に
めーくんは経理事務、
カイトは自分探しという勉強を
していました。
ちなみに途中の会話も実際の擬カレ仕様のものがあります。
デフォルトでも十分カイトなんだよねしゃべり方(´`)
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