中に出された感覚に眉を寄せ、激しく腰を打ち付けられた夏は胸を上下させて荒く呼吸を繰り返していたが、再び撮られていたアナルに充てがわれた体温にビクッと腰を跳ねさせた。
 もう1人待機していた男優だ。
 生3P、生中出し!そんな謳い文句のタイトルを予定していると言った監督の言葉が頭の隅に蘇る。1人ずつとした後、口と後ろを同時に使われ、最後はもっとしてと強請るというシナリオだ。
 夏はベッドへ突っ伏していた腕を付いて身体を持ち上げ、腰を上げる。夏の背後で男がイヤラシイな、と言いながら前の男優の滴るアナルにペニスを捻じ込んだ。

「い、ぁああっ!あっ、デカ…い、よぉ…」

 今までペニスを突き入れられていたとはいえ、そこまで緩んでいない夏のアナルはギチギチと新たな男のペニスを締め付けた。痛みも少しあり、夏は眉を寄せて必死にシーツを握った。
 夏の苦しさを察したのか男は緩く立ち上がる夏のペニスを擦り始めた。先程達しなかったペニスはすぐに硬く立ち上がり、先を濡らす。夏は先端ばかりしつこく触る男がなかなか動かないことに焦れ始め、腰を揺すり始めた。

「腰、揺れてんぞ」
「っ…て、お前動かないから…」
「動いて欲しいの?」

 夏は何度か首を縦に振って後ろの男へ尻を押し付けた。
 それ以降男は話さず、ゆっくりと抽送を繰り返し焦らすように腰を回す。夏はハァハァとシーツを握りしめて足りない快感に勃起するペニスをベッドへ擦り付けて誤魔化した。

「なぁ、すげぇ顔してるってよ」

 不意にベッドに押し付けられている夏に被さるように男が身体を密着させ、周りに漏れないような囁きを直に耳の中へ聞かせた。耳の中まで舐めるような舌の動きに夏の声が悶える。
 夏が顔を上げるとカメラが夏の顔を舐めるように見つめていた。ドキッとして夏が唇を震わせる。カメラマンはよく知る、友隆の親友でありビジネスパートナーの嘉苗竜也だ。
 嘉苗は夏が子供の頃から知っている。友隆と会社を立ち上げ、ひたすら走り続けてきたことも。幼い夏を引き取った友隆と共に育ててくれたと言っても過言ではなかった。事実、友隆より嘉苗の方が学校行事に参加し、夏にとっては父とも兄とも言える存在だ。
 友隆と嘉苗の違いは、嘉苗には中学生から付き合っている人物が居ること。その人は夏にとって姉の様な親しい仲で、嘉苗とは今も共にいる。
 嘉苗は映画の仕事を目指していたが、友隆との仕事の為にこういった撮影、編集を長年している。夏が仕事を始めることに最後まで反対していたが、今やその夏の出演作品はほぼ嘉苗が撮っていた。
 今更恥ずかしくも無いのだが、どうしてか今、目の前の嘉苗の視線が何時もとは違う。夏が動揺していると、背中に被さって居た男が夏を身体ごと引っ張る様に起き上がった。ベッドに膝立ちの状態で挿入の角度が変わり、夏はビクッと腰を跳ねさせた。
 夏が声を発する前に、今までとは全く違う激しい腰使いで男が夏を攻め始めた。

「んぁあ、あ、あっ!あぁっ!あ!」

 ビクビクと夏のペニスは揺れ、首を晒してあまりの快感に喘いだ。男は夏の首筋に吸い付き、ジュッと音が聞こえるほど舐め回す。

「あー、スゲえ締まる…そんなにチンコ良いの?中どろどろなのにキツいよ」
「だって、あ、あ、ん!っ当たって…!」

 夏は良いところを男のペニスで容赦無く抉られ、擦られ射精した。精液がベッドのシーツを汚し、夏は目を瞑り余韻に呼吸を弾ませて居た。だがそんな夏を男は笑い、身体を背後から抱き締めたまま再び腰を打ち付け始めた。
 肌を打つ音がにちゃにちゃという音に重なり厭らしい夏の呼吸に混ざる喘ぎが一層卑猥さを増す。腰をくねらせ、朦朧としているような表情を嘉苗のカメラが追い、ゆっくり移動して結合部を撮る。
 夏はくらくらとし始めた現実にどうしていいか分からず、首を横に振った。こんな風になっちゃいけない。そう思うのに身体はどんどん登りつめ、まさかの二度目を迎えてしまいそうだった。
 どさっとベッドへ身体を倒され、夏はシーツの冷たさにホッと目を閉じた。身体を反転させられ、相手の顔を見る。スポーツタイプのサングラスで顔はよく分からないが悔しいほど鍛えられた身体を見せられ、夏は溜息を吐き出した。
 足を開かされ、また男のペニスが夏を蹂躙し始める。

「ほら、上乗って腰振って。良いトコに擦り付けて」 

 正常位で挿入しただけで動かず、腕を引かれて男の腰に跨がらされる。夏は緩く首を振りながらも腰を揺らしていた。






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