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ハギヤがいなくなった部屋。
いつの間にかニルスもいなくて。
センパイと2人っきり。
急にセンパイを意識した。
どうしよう。
「あ、ヒナタ。ゲームでもする?」
「う、うん」
ゲームソフトが置かれている棚に目をやる。
あれ?
「なんで同じのがあったりするの?」
「ハギヤのだ。偶然、同じの買ってたりな。あいつ、自分ちではしないから持ってきて。で、持って帰らないんだ」
「ふうん。あ、これやりたい」
ソフトをゲーム機に収めて座ると、センパイが後ろから抱きしめて来た。
首筋に唇が這う。
くすぐったくて身動ぎする。
「センパイ」
「始まるぞ」
センパイがテレビを指差す。
「オレはヒナタを堪能するから、ヒナタはゲームを堪能すればいい」
センパイのいたずらな手が制服の上を滑る。
気になるよ。ゲームに集中出来ない。
テレビの画面はオープニングの映像が広がっていた。
その間もセンパイの手は止まらない。
「ひゃ!」
舐めた。
首筋、舐めた!
「しないのか?」
しれっと聞いてくるセンパイに、胸をまさぐるセンパイの腕をかぷりとかじった。
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