▼ タカパンマンVer.
それゆけ!タカパンマン
※注意
・某有名アニメ、ア○パンマ○のパロ話です。
・アンパ○マン役→高瀬、バイ○ンマン役→仁湖
・擬人化(?)の姿です。(お好きな姿をご想像くださいませ)
以上の内容が苦手な方、嫌悪感がある方は、ここでお戻りされた方がよろしいかと思います。
見てからの苦情・批判発言は一切受付けておりません。
大丈夫な方、以上の内容が守れる方のみ、スクロールお願いします。俺の名前は高瀬葵。
町を襲ってきた怪物を倒したことにより、俺は町の奴等から「ヒーロー」と呼ばれるようになった。
そんな大層な称号で呼んでもらえるほど、大したことをしていないのだがな。
それから何度も何度も怪物を倒していくと、町の奴らは俺のことを「タカパンマン」と呼んでくるようになった。
…決して俺のことを貶しているわけではないようだが、ダサいから是非とも止めて欲しい。
社交的な性格ではない方なのだが、俺は意外と苦労せずに毎日を過ごしている。
……のだが、そんな俺には今悩みがある。
…それは、
「おい、高瀬!」
「………仁湖。」
そう。今俺の目の前に居る少年、「仁湖」のことでだ。
「今日こそ母さんの敵を取ってやるからな!」
「……仁湖、」
察しの通り、俺が町を襲ってきた仁湖の母親を退治してしまったことで、仁湖は俺を恨んでいるのだ。
…本当ならこんなことで悩んだりしない。
しないのだが、俺は仁湖に恋愛感情を抱いているのだ。
可愛らしい獣耳を付けて、泣きながら俺を上目遣いで見上げて来る。
…そんな加護欲が芽生えてしまうほどの愛らしい姿に、柄じゃねぇが俺は仁湖に惚れてしまったのだ。
「敵を絶対に取ってやる。」
「…仁湖、すまない。」
「う、煩い!謝罪なんかいらない。」
「……俺はどうすればいい?仁湖は、どうしたら俺を許してくれる?」
俺の一方的な恋は不毛過ぎる。
決して俺の望み通りの展開にはならないのだろう。
…目の前の好きな子一人救ってやれなくて、何がヒーローだよ。仁湖からすると、俺は完全な悪者だな…。
「俺はどうすればいい?」
「………せ、責任、…取れよ。」
「責任…?」
仁湖は敵である俺に何を求めているのだろうか?…全く検討が付かない。
仁湖がもし「自害しろ」と言うのであれば、俺は首を横に振るつもりはない。仁湖の言う通りに事を進めるつもりだ。
「どんな責任を取れば、仁湖は許してくれる?」
「………だから、その…、」
「…………?」
「…だ、だから、…俺はずっと母さんが居なくて寂しかったんだ。」
「…あぁ、すまない。」
「…父さんも、俺が小さいときに死んでしまって、…俺、ずっと一人で暮らして来た…。」
「………仁湖、」
「だ、…だから、…責任取れよな…っ。」
「……どうすればいいんだ?」
「……さ、察しろよ馬鹿…っ!だ、から、…これからは俺が寂しくならないように、…お前が一生責任取れって、ずっと言ってるんだよ…!」
顔を真っ赤に染め上げて、羞恥からなのか下唇を噛み、俯く姿はこれまた加護欲を掻き立てられるのだが、…今はそれどころではない。
…今、仁湖は何て言った?
「……仁湖、それは俺に言っているのか?」
「…い、今俺の近くに居るのは、高瀬だけだろ?」
「……母親の敵、取りたかったんじゃねぇのかよ?」
「う、煩い!…それは言葉のあやで…、き、気にするな…っ」
「俺で、…いいのか?」
「……た、高瀬だから言っているんだ。拒否する権利なんて、高瀬にはないからな。」
「拒否なんて、…俺がすると思うか?」
願ったり叶ったりだ。
まるで夢の様な展開。…ずっと好きだった仁湖と傍に居られるきっかけが、俺に出来たんだ。俺が拒否なんてするわけねぇだろうが。
「俺の一生を仁湖に捧げる…。」
「……う、うん。」
俺は一生を捧げて責任を取る。
だから今度は、
仁湖が俺の不毛と思われた恋の責任を取ってくれ。END
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