「や、止めろ…っ、ちょ、…おい、ンっ」


一体何でこんなことに…？
いきなりキスされたことだって理解出来てないのに、何で俺の服の中に手を…っ。
俺が混乱している間にも、滝本龍の手の動きはどんどんエスカレートしてきた。


「ひぁ…ァっ？！」

「…エロい声…」


腹を撫でていただけだったというのに、…今では乳首を指で捏ねたり、爪で引っ掻いたり、引っ張ったりしてくる。…そんな所を触られたことなんか今までなかったから、おもわず変な声を出してしまった。
その声を、「エロい声」と滝本龍に喉元で笑われながら言われてしまい、俺は頬を赤く染める。


「…もっと聞かせろ。」

「ひっ？！ゃ、…ぁあっ」


まだまだ止めてくれる気配すらなく、滝本龍はそう言うと、指で弄くっていた乳首を歯で噛んできた。


「い、…痛い！…ぃ、ぁ」


あまりの痛さに涙ぐみ、悲鳴の様な声を出すと、俺の上に跨っている滝本龍が喉元を鳴らす音が聞こえてきた。…不思議に思い目線を上に上げると、


……そこには獣が居た。



「…っ、ぁ…」

「泣き顔も堪らねぇな…」


俺を押さえつける圧倒的な力の差。
低く、何処か甘さを含んだ声。
熱の篭ったギラギラとした捕食者の目。


「獣」だ。



「どうした？抵抗はもう止めたのか？」

「……っ、」

「まぁ、俺もその方がやりやすいしな。」

「わっ…？！」


恐怖に声も出せず、身体も動かせなかった俺の様子を見て、滝本龍は勝手に俺の身体を持ち上げ、…まるで四つん這いをさせるような格好をさせられた。


「…な、何…？」


いきなりの体勢変更に戸惑っていると、ベルトに手を掛けられた。…そして乱暴にベルトを外されると、それと同時にズボンと下着を強引に下ろされるた。


「…ひ、…やめ、な、何して…？」


…本当に何でこんなことになっているのか全然分からない。…な、何で俺は滝本龍にズボンと下着を脱がされているんだ？
寒さよりも羞恥を先に感じて、俺は顔を真っ赤にしながら、疑問の言葉を口に出す。


「…柔らけぇ、尻。」

「…っ、ン」

…しかし滝本龍は俺の言葉なんて無視して、露になった俺の尻を触り、揉んでくる。


「へ、変態…っ」

「あながち間違ってねぇな…。」

「は、離せよ。」

「……ここまで来て、止められる男が居ると思うか？」

「……何…っ？」

「…お前は、俺から逃げることなんて出来ねぇんだよ。」


死刑宣告の様な言葉を浴びせられた次の瞬間…、……俺はあまりの衝撃と感覚に息をするのも忘れていた。



…だって、滝本龍が俺のお尻の穴を舐めているのだから…。


「ひぁ、あぁ…っ、な、何…ゃ、め…っ」

こんな所を人に見せたことはないし、…もちろん舐められたことなど一度もない。
ヌメヌメ…と動き回る妙に熱い滝本龍の舌の動きに戸惑いながら、俺は止めるよう泣き叫ぶ。


「止めろって、汚い、…ひぃ、そんな所、舐めんな…ァ」

「…この体勢だと泣き顔が見れねぇのが、残念だ。」

「な、何…っ、ンァ…、や、止め、…もう、許して…っ」

「…いいぜ、もっと泣け。」

「ふぅ…っ、」


…駄目だ。
滝本龍とは会話らしい会話になっていない。
俺が「止めて」と言っても、こいつはその言葉を聞いて喜んでいるようにも思える。

俺は懇願を止めて自力で逃げ出すべく、滝本龍の強い力で掴まれている腰を動かして、抵抗をする。


………しかし、



「はっ、…ケツ振って、煽ってんのか？」

「……え？」

「尻振るのは、俺のを銜え込んでからにしろよ。」


妙に上ずった滝本龍の声でそう言われて、抵抗するのも止めた。…駄目だ。何故だか分からないけれど、俺の行動は裏目になっている。
滝本龍を喜ばせるだけの結果になっているのだ。

…俺はどうすることも出来ず、ただ理不尽に動き回る滝本龍の舌の動きに、変な声が出ないようにただただ学ランの袖を噛むことしか出来なかった。





＊＊＊＊＊＊＊





「…こんなもんで大丈夫か。」

「…ぁ、ひぁあ…ァ」


そして滝本龍の舌の動きが止まったのは、あれから長い時間が経ってからだった。
…しかも舌で穴の表面を舐めるだけではなく、何と舌を腸内に挿し込んできたり、節ばった指も入れてきたのだ。


「…っ、ンぁあ…、ひぁ…ァぁ」


未知の感覚に、俺は腰をガクガクと震わせながら、涎塗れになった学ランの袖に目を向ける。


……終わった。


そう、終わったのだ。


……やっと滝本龍から解放される。



「……ンっ？！」


しかし舌とは違う、質量のある硬くて熱い物体を、ドロドロに蕩けた穴に宛がわれて、俺はまだ終わっていないことに気付いた。




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