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泣きそうになりながらも、最高の殺し文句で自分の意思を告げてきた緑間を、俺の家に連れてきた。
“あんな”台詞を聞かされて我慢なんて出来るわけねぇ…。未だに怯えている緑間の手を引っ張り、俺は乱暴にベッドに押し倒した。
「うぁ…?!」
弾力のお陰で痛みはなかっただろうが、驚きに緑間は声を出す。そんな悲鳴染みた緑間の声ですら、俺の興奮は高まっていく。
さて、これからどうやって緑間を苛めてやろうか…。そう考えて目の前に居る捕食者を見下ろすのだが…、どうやら様子がおかしい。
何故だか緑間は頬を真っ赤に染めて、下半身をいやらしくくねらせている。
「………ぁ…、」
まだ俺は何もしてねぇ。
手すら出してもいない。
それなのに何故緑間は、こんなに感じてやがるんだ?
「おい、…緑間…?」
「だ、…駄目、触られたら…っ、」
不思議に思い、俺のベッドの上でいやらしく腰を振っている緑間に手を差し出そうとすれば、すぐさま緑間から制止の声を掛けられる。
「…あ、いざき…ぃ、」
「……みどり、ま」
「俺、おかしく、…なっちゃいそ…」
緑間は熱の篭もった潤んだ目で、俺を見上げてきた。
あまりも可愛らしく卑猥な緑間の姿に、俺は目を奪われて手を出すことも、声も出すことさえも出来ずに、ただ一人悶え悦んでいる緑間の様子をひたすら視姦し続けた。
「ンぁ、ぁあ…ぁあっ」
…そして一際高い声を出して、ベッドの上でビクッと身体を震わせると、緑間は息を荒げながら涙を流し始めた。
「……ぁ、ぅ…」
一体どうしたものか…。
いきなり人のベッドの上で善がり出して、手も出していないのに射精しやがった…。
状況は把握出来ない。
把握出来ないのだが、あまりにも卑猥で過激過ぎるその光景に、俺は緑間に目を奪われながら、ただ口の中に溜った唾を飲み込むしか出来なくなった。
「…ご、ごめん、なさい…」
そして長い沈黙が流れた後、緑間は泣きじゃくりながら俺に謝り始めた。
「お、俺、…一人で勝手に…、」
「…一体、どうしたんだ?」
「ベッド…が」
「ベッド?」
「…ベッドに藍崎の匂いが染み付いてて…、」
「………?」
「匂いが堪らなくて、…藍崎に抱き締められている様な感覚に陥って、…その、あの…、」
…どうやら話を纏めるとこうだ。
俺は毎日このベッドで寝ている。だからこそこのベッドには俺の匂いが染み付いていて、俺の匂いが興奮剤となって、おもわず射精してしまったようだ。
「…本当に、ごめんなさい…」
緑間は俺の匂いだけでイきやがった。
しかもたかがベッドに染み付いた匂いだけで…。
もし俺が抱き締めたらどうなるだろうか、俺のチンポを口に入れ込めば緑間は一体どうなるだろうか。
……ああ、興奮が止まらねぇ。
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