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「苦しいだろ…?」
「……ン、…ぅ」
口の中に指を突っ込まれて上手く喋れないため、俺は首をコクンと縦に頷かせる。
素直に応えた俺に、赤坂は気を良くしたのか、ニヤリと笑うと、俺の口内から指を引き抜く。
「……ん…っ」
赤坂の指は俺の唾液でテラテラと光っており、何だか凄く卑猥な光景に俺は顔を赤く染める。
そして赤坂はそんな俺を見て、目元にチュッと唇を落とすと、俺のベルトをカチャカチャと外し始めた。
「…あ、かさか…?」
「いい声…、聞かせろよ?」
椅子に座っている俺の下半身に顔を近づけると、赤坂は床に膝を付いて、鋭い目付きで俺を見上げてくる。
この体勢に、「え?…もしかして…っ?」と思う暇すら与えず、赤坂は俺の勃起しているペニスを銜えてきた。
「…やぁ?!ン、あぁあァ…っ!」
こんな場所でシャツを肌蹴させて、下半身を露出している俺は一体何なのだろう?
しかも学校一の不良生徒の赤坂に、ペニスを銜えさせている教師って…。
「だ、駄目、だって…、ンぁ…ァッ」
ジュルッという音を立てて吸い上げてくる赤坂に、俺は我慢出来ずに声が漏れる。
「駄目、…だめだってば…、んぅ、ひぁあ…ぅ」
何度も、「駄目、離して!」と口煩く訴える俺に赤坂は反抗するように、更に激しく頭を動かして俺のペニスに快楽を与えてくる。
ジュポ、ヌポ、クチュ…
聞こえてくる卑猥な音が、苦手だ。
俺が苦手なことを知っている意地悪な赤坂は、唾液と俺の先走り汁を混ぜ合わせて、わざと大きな音が鳴るようにする。
…本当に意地悪だ。
「ン、…ァ、ぁあ…っ、ンぅ」
ヌチュ、グチュ、ヌポッ
「も…、ひどい、…俺嫌いって、…ンく、あァン」
自分の下半身から聞こえてくるいやらしい音に我慢出来ずに、ついには涙を零し出す。
きっと泣けば、ドSの赤坂は更に気を良くして俺を苛めてくるに違いない。だけど俺はこの音が恥ずかしくて嫌だ。
もちろん銜えられる感触も。
生温い舌が先端部分、そして竿、袋…へと縦横無尽に蠢く感覚が気持ち良過ぎて嫌なのだ。
自我を失いそうになるほど敏感に快楽を得てしまう自分にも嫌になる。
「あン、ひぃぁ…っ、ンぅ」
赤坂の髪の毛を掴んで引き離そうとするのだが、快楽で上手く力の入らなくなった俺の手は思うように動かず、ただ赤坂の頭に手を置くだけの結果となり、まるで甘えているような格好になってしまう。
「ひぁ、ふぅ…ン!んぁあ…っ」
「夕…?」
あまりの気持ち良さにブルブルと震える俺に、赤坂は舌の動きを止めないまま俺に優しく訊ねてくる。
「あん、んぅ、はぁ…ぅ」
「…気持ち良いか?」
馬鹿、馬鹿、馬鹿!
そんなこと知っているくせにわざと訊いてくる赤坂を、俺は睨み付ける。だけど涙を流して、口端から涎を垂らしている今の俺が睨みつけても、大して効果はないだろう。
その証拠に赤坂は、楽しそうに俺を見上げている。
「夕?どうしたい?」
「ふぁ…、ンぅ、ぁあ…っ!」
「ほら、ちゃんと言えよ。言わねぇと分からねぇだろ?」
「ひぃぁァ、…ン、…も、イきたい…」
恥ずかしくて蚊の鳴く様な小さな声だったのだが、赤坂の耳には無事に届いていたのだろう。
俺の言葉を聞いてニヤリと口角を上げて笑むと、先程よりも激しく上下に動かして、俺のペニスを扱き出した。
クチャ、ズチュ、ジュク…ッ
「あぁあン!…きもち…い、…ン、イく、…でちゃ…っ」
まるで精を絞られるように激しく吸い付いてくる赤坂に、俺は我を忘れて甲高い声で喘ぐ。
もう出る!
…そう思って、赤坂の口の中に精を放とうとした瞬間、
何と…、
ガラリと職員室の扉が開いた…。
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