▼ 12-3
俺が腰を抜かし上手く抵抗出来ない事をいいことに、先輩は俺のベルトを外し、そして強引にズボンと下着を一緒に脱がしてきた。
「っ、せ、先輩…?!」
足に力が入らず逃げられない。
だけどせめてもの抵抗として唯一動く手で先輩の胸元を叩いてみる。しかし俺の精一杯な抵抗も、東堂先輩にとっては非力過ぎて抵抗にすらなっていないのだろう。「邪魔」と至極楽しそうに言い放ち、そのまま露わになったペニスを性急に銜えられた。
「っ、ひっぅ?!ン、んッ」
こ、これが“恋人同士のスキンシップ”?!
いくら何でも度が過ぎていると思うんだけどッ!俺の想像ではキスとかキスとか…キスとか、そういう軽いものだと思っていたのに。いきなりこんなの何て…、絶対おかしいよっ。
「と、うどう、せんぱ…、っ、ン、く…ふ、ぅ」
しかしそれを伝えようと口を開ければ、自分のあられもない変な声が出てしまい上手く伝えられない。
「ゃ、だ…、ンっ、ここ、学校…っ」
「関係ねぇだろ」
「ん、ゃああ…ッ?!」
銜えたまま喋られると、時折竿に歯が当たり、そしてぬめる舌が亀頭に絡みつき、とてつもない快楽が襲ってくる。
「…はっ、淫乱」
「ん、…んー、ンぅ」
それを分かってか、東堂先輩は舌を動かしながら俺を罵ってくる。気持ち良くておかしくなっちゃいそうだ…っ。
「せんぱ、ぃ…、も、やだ、ゃら…、」
息を乱しながら必死に射精を堪える。
いくら立ち入り禁止場所だといっても、いつ人が来るのか分からないし、先輩の口の中に出すなんてそんなの駄目だ。みっともない声が出ないようになるべく声を抑えながら、「先輩、止めてっ」と涙目になりながら必死に訴えれば、東堂先輩はあっさりと口を離してくれた。
「……っ、ぁ…?」
「どうした?物足りねぇか?」
「ち、ちがい、ます…」
今の俺は物足りなさそうな顔でもしているんだろうか?…本当にそんな表情をしていそうで怖い。だって、図星だから。離して欲しかったけど、でも…、だけど離して欲しくもなかった。
自分の思っていることが凄い矛盾している事は分かっている。
「もも」
「…せ、んぱい」
「そんな可愛い顔するな」
「ん、っ…」
「すぐ気持ち良くしてやるから。な?」
「……っ」
男らしいゴツゴツとした大きな手で首筋を撫でられ、もうこれ以上何も言えずに、俺はただ先輩の言葉にコクンと頷いた。
「……わ、っ?!」
しかし先輩のいきなりの行動に俺は驚きの声を上げた。だって東堂先輩は俺の身体を抱き上げ、俺の頭が東堂先輩の下半身に来るように、そして俺の下半身が東堂先輩の顔元に来るような体勢を取られたから。
だって、こんなのっ。
……ま、まるで、シックスナインという卑猥な体勢のようじゃないか…!
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