短編集 | ナノ

 9






「あ、…ぁっ」


ズボンの前を寛がされた後、ズボンと一緒にパンツまで引き下ろされた。すでに勃起していて、おまけに先走りでグチャグチャになっているペニスを先輩に見られてしまい、俺は羞恥のあまり泣き出しそうになった。


「…ももの下着、グチャグチャだな」

「……っ、」


しかもそのことを指摘されてしまい、俺の目からはとうとうブワッと涙が溢れ出す。


「やらしいな、ももは」

「…やだ、やだぁっ」

「胸だけでこんなになったのか?…それとも俺のチンポ舐めて興奮したのか?」

「……せ、んぱい、言わないで…」

「ああ、両方か」

「…っ、ぅ」


恥ずかしがる俺を見て、くくくっと喉で笑う東堂先輩。
酷い、意地悪。
しかも先輩は更に俺を辱めるように、先走り汁で濡れている俺のパンツの臭いを嗅いだ後、汁を舐め取るように赤く大きい舌を出してペチャリと音を立てて舐め出したのだ。


「……っ、?!」


あまりの光景に俺は息を呑んだ。何でこんな変態くさいことを…っ。ペチャペチャと卑猥な音を立てて俺の汚れたボクサーパンツを舐める東堂先輩を見て、何故か自分のペニスを直接舐められているような錯覚に陥りってしまった。その所為か、俺のペニスの先からはドプン…と汁が溢れ出す。



「もも、可愛い」

「…先輩、いじわる…っ」

「可愛いから、もっと苛めたくなる」

「やだ、…優しく、してくださ…、い」


あまり意地悪しないで、優しくして、と思っていた事を正直に告げれば、東堂先輩は一瞬切羽詰ったような表情をした後、「ももがそういう事言うから、余裕がなくなるんだ」と怒られてしまった。
…俺、悪くないよな?正論言っただけだよな?


「せ、んぱい」

「分かってる。…優しくする」

「……ん、」

「だから、ももは素直に感じていろ」

「…ぁ、あァ」


東堂先輩はそう言った後、俺の下腹部に顔を埋めて、勃起している俺のペニスを根元まで口内に入れたのだ。



「ひぃぁあ?!」


東堂先輩の口内はとても熱かった。俺は驚きと焦りで悲鳴のように声を漏らす。しかし悲鳴を上げたからといって東堂先輩が行為を止めてくれるはずもなく、唾液と俺の先走り汁を啜りながら、俺のペニスに舌を絡めてきた。


「だ、めっ!き、…汚い…から…ァ!」

「…汚く、ない」

「うそ、駄目、…やだ、離して…っ」

「ももの全部を、俺に喰わせろ」


俺のペニスを銜え込んでいる東堂先輩の方へと視線を向ければ、…視線がぶつかった。まるで獣のような鋭く熱の篭った視線。

俺は東堂先輩のそんな目を見て、本能的に“喰われる”と感じた。

本当に、全てを喰われそうだ。
震える手。漏れる声。零れる涙。動かない身体。俺が抵抗出来ないのをいいことに、東堂先輩はじゅぽじゅぽと卑猥な音を立てながら俺のペニスに喰らい付く。



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