「でも本当にいつ刺されたんだろう…?」
「…身に覚えねぇのか?」
「う、…うん。ないなぁ…」
昨日の朝にはなかった。
…ということは、昨日の昼から今日の朝の間ってことだよな?
まぁ考えても分からないし、別に痒くもないからいいけどさ。
何日か経てばすぐ消えるだろうし。
「高瀬は?昨日俺の家に居たんだから刺されてない?大丈夫か?」
「…あぁ。……あったら嬉しかったんだけどな…。」
「刺されて嬉しいのか?」
「……刺されるというか、吸われてたらな。」
「へ?」
違いってあるのか?
あれ?
蚊が刺すのか吸うのかなんて、違いあるのかな?
…あれ?訳分からなくなった…。
まぁ、いいか。
「そんなに吸われたかったんなら、また俺の家来たら吸われるかもよ。」
冗談でそう言えば、高瀬は少し目を見開いて驚いた顔をする。
「……あ、…嫌ならいいけどさ。」
「……いや、別に嫌じゃねぇが……、お前って罪な奴だよな…。」
「つ、…罪?」
「あぁ…。」
お、俺って罪な奴なのか?
…ち、違うよな?今変なこと言ったかな?
言ってないよね?
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