昨日のことが結構精神的に堪えていたのか、俺は中々起きられず、遅刻寸前の登校となってしまった。
ガラリと教室の扉を開けて見えた光景は、席に座ってこっちをジロリとみている高瀬…。
何、こいつ?
何で真面目に学校来ているんだよ?
休めよ。
もう来ないでくれ。
「……ふぅー…。」
俺は溜息を吐きながら、自分の席…=高瀬の隣の席に腰を掛ける。
「………っ」
もう、本当に何こいつ?
何でまた俺を見てるの?
さっきは教室の扉の方を見てたじゃん。
や、やっぱり昨日のことを根に持ってるのだろうか?
い、いや、こいつに限ってそれはないと思うのだが…。
そんなに根に持ちそうなタイプではなさそうなのに…。
いっそ、
『こっち見るなよ、馬鹿高瀬!』
とか言えたらいいんだけど。
…だけどまだ自分の命は惜しいです。
結局高瀬は朝のSHLが終わっても、未だ俺の方を見ている。
10分間の休み時間になったのだが、まだ俺から視線を外さない。
クラスメイトも俺たちに係わる勇気もなく、半径1m以内に入って来ようともしない。
……あぁ…、俺もうこのクラスでは友達出来ないや…。
8/300