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「あ、…ひぃァっ、ふぁあ…ァ」


初めて高瀬に口淫されたときとは全く違う。
高瀬の強引さも、荒々しさも、俺に与えてくる快楽の大きさも…。最初にされたときとは比べ物にならない。その証拠に結合部分からは、泡立った卑猥な液が零れており、ヂュプ、チュク…といやらしい音が鳴り響く。


「く…ァ、ああ…ン!」


こんな強い快楽を今まで味わったことがない…。
どうすればいいのか分からず、俺は与えられる刺激を受け流すように、高瀬の柔らかい髪をギュッと握り締める。

しかしそれは逆効果だったようだ…。
どうやら高瀬からしたら、俺のこの行動すらも、“縋って甘えている”との了見なのだろう。
俺のペニスを銜えたまま、チラリと俺の顔を見るや否や、ニヤリと笑って鬼畜な笑みを浮かべるのだ。


「…っ、たか、せ…ひぁ…ァ、んっ、は…ァ」

「俺のをしゃぶってくれるんだろう?」

「ん、っ…あああ…ひぁあ」

「だったら今の内にやり方を、覚えろよ。」

「…ふぁあ…ァ、ンっ」


きっと高瀬は身体を張って口淫の仕方を教えてくれているのだ。…でも快楽に塗れ、考える力がドロドロに蕩けた今の俺では、そんなことを一々覚えているほど余裕があるわけがない。高瀬の口の中で射精しないように、必死に耐えることしか頭にない。
今の俺は、高瀬が与えてくれる快楽に、ただ喘ぐしか出来ないただの無力な人間だ。


「ひぁ…ぁン、っ…ふああ…ァ」

「…だらしねぇ顔して、そんなに気持ちいいか?」

「あ…ン、っ、…銜えた、まま…っ、喋ったら、…ぁああ、ひぁ…ァ」

「何処も彼処も性感帯だな。…可愛い、仁湖…、」

「んぁ…っ、は…ァン」


本当に不本意だが、今の俺は高瀬の言う通りなのかもしれない…。きっと今だったら何処を触られても、どんなに痛いことをされたも、快楽に変わってしまうだろう。
その証拠に、高瀬が俺のペニスをしゃぶりながら、器用に乳首を指で弄っているのだが、…まるで電流が身体に流れるような快感が俺を襲う。爪を立てられようが、おもいっきり抓られようが、引っ張られようが、痛みを通り越して、物凄い快楽が俺を襲うのだ。


「…ぁ…っ、んぁあ…はぁ…ッ」


こうなると声を抑えることなど出来ないし、もう今では声を抑えようという考えさえ消えてなくなっている。飲みきれなくなった涎が口端からみっともなく零れ、涙の筋が何本も頬を伝う。

高瀬はそんな姿の俺を見て、本当に愛しいものを見るような目を向けてくれる。…今の俺だったら油断すれば、高瀬の視線だけで射精してしまいそうだ…。

尿道を舌先で抉られ、吸われる。竿を上下に激しく扱かれ、袋は高瀬の男らしいゴツゴツした手で弄られる。


「…ひぁ…、あああ…っ、んぁあ…ァ」


出る、出ちゃう…、俺の頭の中は射精することだけで埋め尽くされている。
ヂュッ…と一際強く吸われ、身体が大袈裟なほどブルリと震え、「…イく…っ」と思った瞬間…、

何と高瀬は、散々弄んだ俺のペニスをチュポン…っと口の中から出して、射精できないように根元を指で締め付ける。


「……ひぁ…、あああ…ン、た、…か、せ…っ、ひぃぁ…ぁ」

「……落ち着け、仁湖…、」

「あ…ァ、た、すけ…、はあぁ…、ン、た、かしぇ…っ、」

「…俺は、そんな可笑しな名前じゃねぇよ…。」


射精を寸止めされ、口端から涎、そして目からは大粒の涙が流れ、ついには呂律すら回らなくなってしまった、半狂乱気味の俺を見て、高瀬は何とも意地悪な表情で俺を見る。


「…ぁ…はぁ、はぁ…、ぁぁ…っ」

「仁湖から言い出しただろ?」

「っ、た、かせ、…ン、ぁ…、ぁああ…」

「しゃぶって、…くれるよな?」


有無を言わさぬような、高瀬の目。
俺はそんな雄の目と、楽しそうな表情して、鬼畜な台詞を吐く高瀬に、俺はとんでもない相手を覚醒させてしまったのだと、今更後悔した。



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