心配要素皆無








やはりあれから一睡も出来なかった。
目を閉じたら、マイナス思考に駆られ、あることないこと考えてしまう。
これ以上何も考えたくなかったので、俺は高瀬からのメールが来る前に自分からメールを送ってみた。




3:45
To.高瀬葵
Sb..(non title)


おはよう。



-END-




相変わらず文字数は少ない。
だけどこの「おはよう。」には凄い力が秘められている。……俺も高瀬とメールするようになって気が付いたんだけど、朝一で毎日「おはよう。」と言ってもらえると、凄く心が暖かくなってポカポカする。

上手く説明できないけど、凄く嬉しいことなんだ。
……まぁ、好きな人からのメールってだけで凄く嬉しいけどさ…。


俺から初めてメールするけど、…ちゃんとメール返ってくるかな?
メール早すぎたかな?俺のメールのせいで高瀬の睡眠が邪魔されてないかな?
高瀬にメールを送った後は、色々と悩む。
だけどこの待っている間っていうのは、色々と想像できて凄く楽しくなる。





ピピピピピッ。




おぉ、早いなぁ。
携帯画面を見てみると、先程メールを送ったばかりというのに高瀬からの返事が来た。





3:48
Frm.高瀬葵
Sb.Re:



おはよ
今日は早いな
もしかして寝れてないのか



-END-






す、すげぇ!
れ、レアだ。レア物だ。
こんなに長いメールを高瀬からもらえるなんて…っ!
メールをもらえるだけでも嬉しいというのに…!


相変わらず「。」や「?」は使わない高瀬のメール文だが、いつもより何倍とも多い文字数に俺は興奮する。
俺は迷わず、このメールに保護を掛けた。



……というか、鋭いな。
あまりにも早いメールだったから、気付かれたのかな?
何だか余計な心配を掛けてしまったみたいで、申し訳ない。




3:52
To.高瀬葵
Sb.(non title)



うん。だけど少しは寝れたし大丈夫。
もし俺のメールで起こしてしまったのなら、ごめん。
高瀬も眠れてないのか?大丈夫?




-END-




確かに俺は色々と悩んで、寝れなかったんだけど…、高瀬も俺のメールで起きたわけじゃないのなら、一体どうしたんだろう?




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