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「高瀬起きてる?」

俺はベッドを仕切っているカーテンをシャッと開ける。高瀬は起きていて、ベッドの端に座っている。
昼休みのとき寝ている高瀬に言った通り、俺は放課後に高瀬の様子を見に来たのだが……、





高瀬は一向に俺と視線を合わせてくれない…。






「…た、高瀬どうしたんだ?やっぱりまだ具合悪い?」

いつも恐いほど見てくるというのに、こうも視線を外されると凄く悲しい。…お、俺何か高瀬を怒らせるようなことしてしまったのだろうか…?
ま、まさか、「お前のせいで出血しただろうが!」とか怒っているのかな…?

鼻血が出た原因は俺の所為なのかは分からない。
もしかしたら俺と話してて偶然に出たのか、俺の言葉や態度によって血圧が上がって鼻血を出したのかは高瀬に訊かないと分からない…。
だけど高瀬に訊いたときは、「お前のせいじゃない。」って言ってくれたし…。
それに1限目が終わった後に見舞いに行ったときは、全く怒っていなかった。


「…高瀬、大丈夫?」


「あ、……あぁ。」

俺がもう一度具合は大丈夫かと訊くと、高瀬は少し頬を赤らめた後、またプイッと俺から視線を外した。



……えぇぇっ?!
か、完璧に俺のせいなのかよッッ
…ほ、本当に俺何かした…?
凄い不安になるんだけど…?!


…で、でも視線を逸らすのは分かるけど…、

何で顔まで赤くなるんだろう…?


本人に直接訊くのって凄く失礼かもしれないけど、こうなったらおもいきって、理由を訊いてみようかな…?





「…た、高瀬…あのさ?


俺、何か気に障ることした?」


「べ、…別に。何でもねぇ…。」


「でもさ、…何か怒ってるだろ?」


「怒ってなんか、…ねぇよ。」


「で、でも…、顔赤い…」


高瀬の真っ赤になっている顔に手を当てようとすると…、


「…ば、馬鹿野郎!あんまり見るな…っ」


「わっ、…ご、ごめん…っ」


急に大きな声で怒鳴ってきた高瀬に俺はびっくりして、すぐさま謝る。


「た、高瀬…ごめん。

な、何か顔赤かったから、どうかしたのかと思って…。」


「べ、別に赤くなってねぇよ…、


て、照れてるわけじゃねぇからな…っ。」



「………え?」



“照れてる”?
あれ?べ、別に俺そんなこと訊いてないのに……。


高瀬どうしたんだろう…?






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