2








俺はシーツをギュッと胸元で握って高瀬のことを睨み付けると、高瀬は楽しそうに口角を上げた。




「…何だか、…すげぇそそるよな。」




……今の高瀬の言った意味が分からず、訊いてみると、変態高瀬の頭の中では次のような考えが出来ていたらしい……。




自分の、しかもぶかぶかな服を着て、眠っている俺。
しかもベッドの中、二人で。
朝目を冷めると俺から高瀬に抱き付いて擦り寄ってきた。
そして擦り寄ったことがバレて恥ずかしそうにシーツを握り締めて、顔を真っ赤に染めらせる俺。



…何かよく分からないけど、完璧なシチュエーションらしい…。

俺には理解できない。








「えーっと、…今何時だ?」


枕元に置いていた携帯画面を見る。




ん?





「11時?」




あれ?
見間違えじゃないよな…?




「…じゅういちじ…?」


俺は高瀬に現在時刻を確かめるように訊く。



「あぁ、11時だ。」


「…え、……ちょ、えぇ…っ?!


ち、遅刻じゃねぇか?!
お、起こせよ馬鹿高瀬!

三時間も俺なんかの寝顔を見る余裕があるのなら、早く起こせっつーの!
今日も学校あるんだぞ…っ!




「…ほら、高瀬も早く用意しろって。」


「今日は休もうぜ。」


「はぁ?ダメ、絶対ダメ。」


「何で……?」


「何でも何も、学校だろ?勝手に休んじゃ駄目だ。」


二人でこのままズル休みをしようと誘ってくる高瀬を俺はスルーして、学校に行く準備を慌しくしていく。


「ほら、早く。」


「………仕方ねぇ…。」

未だにベッドの中に居る高瀬の腕を引っ張ると、仕様がないという感じで、渋々高瀬はベッドから出る。




「洗面所使ってもいい?」


「あぁ、好きに使え。」



「ありがとう。」


高瀬に了承を得て、俺は所々跳ねている髪の毛を押さえながら鏡の前に立つ。
そしてぴょんっと跳ねている髪の毛を直そうと、手を濡らしているところで、あることに気がついた。





「………あれ?……何だこれは?」


昨日寝る前にはなかった、


首もとの赤い痕……。





103/300
<< bkm >>
MAIN TOP
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -