6.烏野高校男子バレー部




「なんかいい感じになると思ったんですけど、ダメですね」
「影山」


菅原さんがなかなかタイミングが合わない2人に声をかけた。


言葉選びが難しそう...


だけど、菅原さんが言いたいことは素人の私にでもわかる。


日向に合わせてトスを上げるんじゃなくて



「お前の1番のスピード1番のジャンプでとべ、ボールは俺が持っていく!」



その言葉は少し不安もあるような感じがあったけど、さっきまでの何処か怖がっている影山じゃないみたいだった。




そのあとすぐに目を疑うような速さで影山のトスが日向に渡ってドンピシャでスパイクが決まった。



わ.....



マジで決まった。あんなピンポイトトス...。



体の真ん中から何かブワッて湧き上がってくる。まぁ、興奮というかなんというか。



そこからはミスをしながらも影山と日向、田中さんたちのチームが点を積み重ねていく。




「菅原さん、私、1回だけ試合見たことあるって言ったじゃないですか」
「ん、あぁ、言ってたな」
「その試合中2の時で影山、セッターしてたんです。その時の影山キラキラしてた。今も...あの時に似てます...」
「...そっか...」




そう初めてバレーの試合を見た時、影山は本当にキラキラしてて眩しかった。
今もそんな感じ。まだあの時のキラキラしてる感じが足りないけど...。




ピー!!


勝者、影山.日向



「はぁ...なんか見てて疲れた」
「榎崎さーん!マネするんだよね!!」
「日向たち勝ったもんね。今見てて、すごいバレー楽しいって感じた。応援したいって心から思った。大地さん、私、男子バレー部のマネージャーやります」
「おう!」




まんまと乗せられた気がしたけど、さっき日向に言ったことは本当。
人生一度きり、こういうのも悪くないのかなって、1週間前の自分に言いたい。



「結局やんだな」
「影山が体育館に連れてきたのが原因だよ。責任取って春高連れってね」


今日初めて影山も喋った気がする。




「清水、アレもう届いてたよな?」


大地さんが、美人さんに言ってたアレとは、烏野バレー部のジャージだった。



黒!!!!
カッコイイ!!



「多分サイズ大丈夫だと思うけど何かあったら言って」
「「あざース!!」」
「はい、榎崎さんだっけ?」
「あ、はい!」
「私マネージャーやってる清水潔子。潔子って呼んで」
「榎崎しずくです!好きなように呼んでくれると嬉しいです!」
「じゃあしずくちゃん。よろしくね。これしずくちゃんのジャージ」
「え!?私のもあるんですか?」



本当に入るか分からない私の為にジャージが用意されていてとても感動してる。



「お前も早く着ろよ」



影山に急かされて私は烏野高校排球部と書かれているジャージを着用する。



「...これから烏野バレー部としてよろしく!」





私の思いもしなかった高校生活が始まる。









烏野高校男子バレー部
(組めた組めたよ練習試合)(え?青城?)







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