15.ネコ対カラス再戦
5月6日
烏野総合運動公園球技場
ついに因縁の相手とされている音駒高校との練習試合。
大地さんの集合という言葉に私は潔子さんと一緒にみんなの1歩後ろに立ち、一緒に頭を下げる。
東京...未知だ。モヒカンいる...。
「しずくちゃん」
「はい!」
「音駒高校、マネージャーさんいないみたいだから手伝えることあったらあっち手伝って貰ってもいいかな?」
「大丈夫ですよ!」
前の町内会チームとの練習試合でもそうだったし!
「あの身長高くて胡散臭い奴があっちの主将な」
「胡散臭いって...」
大地さんが音駒高校の主将さんを教えてくれる。胡散臭いってやばくない??確かに胡散臭い。ってかあの頭どうしたの?髪でめっちゃ盛ってる。
「榎崎」
「ん?どうしたの?」
「お前あっちのマネージャーすんのかよ」
「んー?まぁ手伝うだけだよ。基本、烏野主体で動くし」
「ならいい」
影山、一瞬機嫌悪いかなと思ったら、すぐいつも通りの影山に戻り、練習に参加し始めた。
なんなんだ、あいつは。
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「あの、音駒高校の主将さんですか?」
「お、そうそう、主将の黒尾鉄朗です」
「烏野高校マネージャーの榎崎しずくです。烏野マネージャー2人いるので、何か手伝えることあったら遠慮なく言ってください!」
「おう、ありがとうな。じゃあ遠慮なくお願いしたいことあってだな」
私は黒尾さんにお願いされた通り、音駒高校のボール出しの手伝いをしたり、タイムウォッチ係をしたりしていた。
そしていざ、練習試合開始!
練習試合が始まると私は烏野ベンチへ。
「お疲れ様」
「ありがとうございます」
私は潔子さんにスコアの付け方を教わりながらボールを追っていく。
最初の1点は影山と日向の変人速攻。
それが綺麗に決まる。
相変わらず、速いし、ほんと変人って言葉が似合うなって毎回みて思う。
1セット目中盤
西谷さんが上げた二段トスの先にいたのは影山。
え?
影山スパイク打てるの?
影山のスパイクはストレートに綺麗に決まる。
「うわ、すごい」
影山のハイスペックにベンチにいた部員もコートの中の選手も少しイラっとしている気がする。特にスパイカーはそうなのかな?
にしても、試合してる時の影山はやっぱキラキラしてて、羨ましいな...
でも、そこからなかなか烏野の攻撃が決まらない。音駒の選手が尽く威力のあるスパイク、高さのあるスパイクを綺麗にボールを上げていく。どんなに打っても決まらないって相当なストレスだよね、きっと。
みんな、頑張れ...
22-24、音駒高校のセットポイント。
今まで決まっていた日向のスパイクが綺麗にブロックに掴まる。
無敵なのでは?と思っていた攻撃はいとも簡単に、攻略されてしまった。
ネコ対カラスの再戦
(...大丈夫かな)(きっと大丈夫だよ)