人が気にしてる事を…!





何故かカズヤをかけて、戦うことになりました。

私は納得できません。
何故なら私はサッカーが出来ないからであってそして。


『あんなペチャパイ女には負けへんで!』
『せやせや!』
『勝つでーミンナー!』
『おぉー!』


『…』
『あ、あの…名前…?』

人が…

『気にしてることを…!』
『痛い痛い痛い痛い!何で俺!?』

隣にいたアスカの腕を掴む。
ミシミシ言ってるけど、気にしない。


『大丈夫だよ名前!今は胸が無くても、俺が揉っがふっ』
『一ノ瀬ぇぇぇっ!!』
『だ、大丈夫…か?』

私がカズヤを殴ると、円堂君と飛鳥が駆け寄って立ち上がらせる。
因みに言っておくが、私はこう言ったセクハラが嫌いである。
ふらりとよろめくカズヤに、彼女・ウラベリカ…は、駆け寄って二人を突き飛ばし、カズヤに抱き付いた。


『ダーリン!大丈夫か!?』
『だ、大丈夫…大丈夫、』

いてて、と尚もフラつく彼をリカちゃんは支え、次に私を見据える。

『何するんや!イキナリ殴るなんて信じられへん!』
『良いじゃない、私がカズヤに何しようがアナタにとやかく言われる筋合いは無いわ』
『やっぱアカン!ダーリンをこんな暴力的な女の側に置いときたくない!』
『暴力?嫌だわ愛情表現よ』

半ば自棄で、自分で何言ってんのか分かんなくなってきた。
向こうのチームはDVや!とか何とか言ってるけれど、私だって殴りたい訳じゃないしカズヤが嫌いでやってるわけじゃない。

『何が愛情表現や!そんなんされて幸せな筈ないやんか!』
『幸せだよ』


カズヤの声が辺りを静まらせた。
見上げれば、隣には微笑む彼。

『かず、』
『小さい頃から見てるから、名前の事』
『カズヤ…?』
『すぐ手が出るし、料理も下手だし』
『…』
『ちょっと愛情表現が下手くそだけど』
『ダーリン…』
『そんな名前が可愛くて…俺は名前が好きで堪らないんだ』
『カズヤ…』

にっこり。
王子スマイルのカズヤは私に向けてウィンクした。

『カズヤ…』
『名前、だから…いっ!?』
『悪かったわね、すぐ手が出て』
『いてててて…名前ちゃん…?』
『悪かったわね、料理が下手くそで…』
『だ、だから、そんな君が、』
『悪かったわね、胸が小さくてえぇえっ!!』
『ごめんなさぶっ!!』
『一ノ瀬ぇぇぇっ!!』


愛情表現が下手くそなのはいつもの事。

でも、それでも。
カズヤは一緒に居てくれるから。


『負けたら大阪に置いてくから』
『え!』
『私アメリカに帰るから!』
『名前…』


だから、だからね。


『負けないでよ、絶対』




俯き気味に言った言葉は。
声は小さかったけれど。


『うん。負けないよ、絶対』


彼にはちゃんと、伝わった様だ。






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『て、ゆーか、名前のはただのツンデレだよ!』
『ツン強めのな…』
『バカだなぁ、土門!だからデレた時が余計良いんじゃないがふっ』
『はよ行け』







終わっとけし´∀`
予定じゃなかったんですが、気づいたら何故かツンデレになってました。
のせは夢主が好きすぎるので、周りは(特に土門が)うわぁー…って思うこともしばしば、って感じです(笑)




犬猫∩・д・∩ぬるん


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