『私は統制機構でも帝でも世界でもない…貴方のために命を差し出します。ですからどうか…』

夢を見た。いつかの記憶。
いつの記憶だっただろうか。
もう何千何万と繰り返した記憶の一部が何時のものだったかなんて思い出すには労力が要る。
そんな面倒臭いことをする気は起きなかった。

体を起こすと少しだけ見慣れない、だけど違和感の感じない部屋にいた。
そうだ、私はパラレルワールドに来ていたんだ。
思い返しても尚、突拍子も無さすぎる展開で最早笑えてくる。

起きたはいいがこちらの世界ですることは一体…。今の私は召し使いらしいのでクローバー家にいけばいいのだろうか?


さて、どうしたものか。
とりあえず、この部屋の物から情報収集することにした。

この世界の歴史、現在、私のこと、レリウス大佐のこと……彼女のこと、何も知りませんからね。

とりあえず部屋の隅にある机から確認していくことに。
シンプルなデザインの机で引き出しが二つある物のようで、引き出しの一つを開けるとなにやら手帳のようなものが見つかった。

「これは…」

どうやら私のスケジュール帳とおぼしきものが見つかった。
幸先良く近状の情報が詰まってるアイテムを入手出来てひと安心だ。
日付が分からなければ意味がないと思いテレビをつけて少しの間流し見をして今日の日付を確認出来てからスケジュール帳を開く。

どうやら今日は召し使いとしての仕事は休みらしい。
そのかわりに日付の部分にぐるぐると丸印が書かれていた。
何か予定があったみたいだが私にはわからない。

もっとわかりやすく書いてほしかったとこの世界の私を少し恨みました。


20140602
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