04
「すっげえ!ここがレディレイクの都か〜!」
「なるほど……人間の街はこんな感じなのか。ちょっと圧倒されるな」
「人混みがたくさん……ちょっとウザいかも」
「こらアリア、女の子がそんな言葉使っちゃダメだろ」
「……めんどいな」
レディレイクの街は、とても賑わっていた。
人混みに慣れていないからか、アリアはスレイのすぐ後ろについて歩く。
こうして見ると、仲の良い兄妹のようだ。
「さて、僕たちは観光に来たわけじゃない」
「え、そうなの?」
ミクリオが本来の目的を言おうとすると、アリアが遮った。
「…そういえば、まだ話してなかったな……」
それからスレイとミクリオは、アリアにここまで来た理由を話した。
どうやら彼らは、少し前にイズチまで来たアリーシャ姫に、暗殺者が狙っていることを知らせに来たらしい。
そして、アリーシャ姫を狙ってイズチまで来た、キツネ男についても。
「ふーん、大体わかった」
「?どこに行くんだ?」
「回るんでしょ、街」
「よくわかったな」
「別に。なんとなく」
アリアがスレイとミクリオを置いて先にいく。
が、早速アリアは道に迷ってしまっていた。
「……いこう、スレイ。彼女一人だと、いつかとんでもない場所へ行ってしまうかもしれない」
「……だな」
スレイとミクリオは微笑むと、アリアのあとを追った。
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