02


近くのレイクピロー高地で狩りをしていたら、アロダイトの森に入ってしまい、迷ってしまった。
これが、アリアの言った、森に入った理由だった。
さすがに、天族を捕獲するためとは言えなかったのだろう。
アリアがそう言うとスレイは、近くの都、レディレイクまで送ると言い出した。
ミクリオは止めたが、スレイがそう言って聞かなかったので、もう半ば諦め状態だ。

「とりあえず、君の名前は?」
「………………………………………アリア」
「そっか、いい名前だね」
「………………………………………」

そう言われるのは初めてなのか、アリアは目をそらした。
この名前は研究所でつけられた、言わばコードネームのようなもので、決していい思い出はなかった。
そんな名前を誉められ、アリアは少し複雑な気分になる。

そそして今現在、アリアたちはレイクピロー高地にいる。
もう少し進むと、レディレイクがあるらしい。
するとそのとき、近くの茂みから憑魔が出てきた。
スレイとミクリオがそれぞれの武器を構える。

「アリア、下がっててくれ!」
「…あ、そなの?じゃ、そうする」

アリアも一緒に戦おうとしたが、スレイにそう言われ、少し離れた。

「……って、言うと思った?」

が、すぐにアリアはスレイの隣に並んだ。

「アリア!」
「めんどいな……さっさと片付けよう」

そう言うとアリアはどこからか大鎌を取りだし、構えた。
小さい少女には似合わず、アリアの身長を越す、一般的に"ゴツい"と呼ばれるものだった。

「何を考えているんだ、相手はあの憑魔だぞ!」
「憑魔の説明とか、あたしされてないからわかんないんで。憑魔だろーがなんだろーが、ようは倒せばいいんでしょ。……行くよ!」




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