08


「アリーシャ!」

スレイがそう言って、彼女のところへいく。

「(あの子がアリーシャ……なるほど。見た目良し武術良しのお姫様ってわけ。そりゃ民衆に人気あるわけだ。納得」

街を回っている最中、やたらとアリーシャについての話題が多かったことを思いだしながら、アリアもスレイのもとへ向かう。

「…?スレイ、そちらは……?」

アリーシャがアリアを見て尋ねてくる。

「ああ……この子はアリア。アロダイトの森で迷ってるところを見つけて、レディテイクまで一緒に来たんだ」
「……………よろしく」

スレイが簡単な説明を交えながら、アリーシャにアリアを紹介する。

「私はアリーシャ・ディフダ。よろしく、アリア」

あアリーシャが微笑みながらアリアに向かって言う。
一方アリアは、アリーシャから目をそらした。

「え、えっと……いっつもこんな感じなんだ、気にしないで」

スレイがすかさずフォローをいれる。

「ふふ。了解した」

アリーシャが笑ってそう言うと、

「姫、こちらは?」

と、アリーシャの隣にいる女性が話しかけてきた。

「彼がスレイです。そしてアリア」
「ああ、辺境の遺跡で姫を救ったという……」
「スレイ、アリア。こちらはマルトラン卿。今回の聖剣祭の実行委員長を務めてくださっている。
そして私の槍術の師匠でもあるんだ」
「よろしく!スレイです」
「アリア。……よろしく」

アリーシャが紹介すると、スレイとアリアも名乗る。

「よろしく。スレイ殿。アリア殿」
「スレイ、都へはやはり剣の試練に?」

マルトラン卿が言うと、アリーシャが話しかけてきた。

「それだけじゃないんだ。実は……」




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