小説 | ナノ







(なんでこんなことに…)


スクアーロは眼前に迫る2人の男から逃れようと後退りをしていた。



『スクアーロをイかせたほうが彼女を好きにできる』


先程までは突然攫われてきて、本人を無視して話が進んでいたのだが急にそんな不可解な案が飛び出してきてスクアーロはハッと顔を上げた。


「無理無理!ちょっとまてぇっ!!俺はやだからな!」


「スクアーロ、俺たちはスクアーロが欲しいんだ。諦められないから…誰かを選ぶなりどっちも振るなりしてほしい」


「…早い話、体の相性が良い方が手に入れられるってことだ」

2人は至極まじめな顔で言い放つ。


「だからっ!なんでそこに話が飛ぶんだあっ!」




「テメェ、最近俺を拒むじゃねえか」


「はぁ?!」


ギュッと隣にあったテディベアを抱き寄せて2人との距離を置く。


「まぁ、俺は1回でもいいから触れたいしあわよくば俺に靡いてくれたらなぁ。ってとこ」



「ちょ…だから!…なんでだぁっ!俺の意思は…」



「るせぇ。」


「まあまあ♪案外イイかもよ?」




(有り得ねえっ!コイツら…金持ちのガキは頭とかアソコが緩いのかぁ?)



呆然と、開いた口が塞がらないスクアーロのピンクに染まる頬にザンザスの手が触れ、その分厚い唇で口を塞いだ。



「処女でもねぇんだ、大人しくしろ」


「んん゛っ…!!」
(お前がヤったんだろぉっ!)


「あ、やっぱりもう食べちゃったんだ…ずるいよなぁ…」


頬を膨らましそう言いながらディーノはスクアーロが抱えたままのテディベアを引き剥がした。




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