モテ期


「本っ当、すんません!」

「あー、いいよいいよ、別にあなた悪くないし」


 真っ青な顔した海常さんにタオルを貸してもらった。
ちょっとベタベタするな。

「コ、コイツが悪かったな。
 何か、おおお詫びでもできりゃいいんだが…」


 多分キャプテンと思われる人が言った。めっちゃ顔赤くて吃ってます。

もしかして、
自惚れじゃなければ


私のこと好き……?


いやいや、


……そ、そんな!
でもこの人格好いい。

…じゃなくて、


「そんなに気をつかわなくてもいいですよ?」


「そ、そういう訳にもいかっ、……いかねぇだろ」

あ、噛んだ。ちょっとかわいいかも……。



「そこまでおっしゃるならいいんですが…。」

「とり、とりあえず今日は、そんなナリだし、

 ま、ま、また今度日をあらたま、て
 お詫びする」


なんかとても愛着が湧いてきた。

なにこの人かわかっこいい…!


 というか、キセリョがお詫びするべきだと思うんだが、金髪恐いのでだまってます。


「じゃあ、連絡先交換しますか?」

「れっ!!?…そ、そうだな」


 そんなに照れられるとこっちも恥ずかしいです。
でもなんか青春くりひろげてる気になってきた。やったね。


「君、高校生だよね?
 何高校?それに君可愛いね。僕的には今日の出来事は運命だと思ってるんだけど、どう?」

なんか濃い人きた。

ガッ!と私の手を握っている。


え、私、モテ期?

「せ、誠凜です。」


「森山、てめぇ何してんだ!シバくぞ」

 私は、そう引き離してくれたキャプテンさんの方がタイプです。


「お、まえ、誠凜なんだな。
 そその、ちょうど月曜は、うちの学校は半日休みなんだ。
 だから、明日放課後にそっちにいってもいいか?」

「あ、はい」


 そう取り決め、海常さんとは一先ず別れた。
キャプテンさんは笠松幸男というらしい。

笠松さんかわいいよ!


16.モテ期


――――

といいつつ、笠松さんは女子苦手なだけで、
森山さんは通常運転です。

笠松さんばっかしか喋ってない…!いや、笠松さん好きなんですけど。
当初の予定は森山がぐいぐいくるだけだったんだけどなぁ。



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