言い訳できない、したくない


「名前ちゃーん!みーちゃった!」

「いいなぁ、カ・レ・シ」

「……ち、違う!!!!」


「あ、名前ちゃん、昨日彼氏と帰ってたね〜」



「あーら、名前。
 彼氏がいるの?私にも教えてよ。日向くんかしらー」「………ひぃちゃん!!あんたのせいだ!!」

「いいじゃない、あんた、日向くんのこと好きなんだから」



「はぁ!!?」


「はいはい、鈍感きましたー

 ばーか、振り返ってみろ。
 体育館前で日向くんを顔赤くして見つめてたのは?日向くんにぶつかって涙目で照れてたのは?
 帰り道にキョドってたのは?

 格好いいなんて、好きなやつ以外に言う訳ないでしょうが。」



「な、なんで尾行してんの、ひぃちゃん!!」


「苗字さん、日向、好きな子いるんだって。
 小学生の頃に転校した、隣の家の女の子。

 苗字さんでしょ?」



い、伊月くん……?


ば……


べつ……


す……



す……

「好き、じゃ…な……」



「くないわ。いい加減認めろ。」


ひぃちゃん……!!




否定したかった、

けど、
気付いてしまった。

日向くんに好きな子がいると知った瞬間の胸の痛みと期待する心、
好きな子が限りなく、私に近くて、喜んでしまったこと、

日向くんに私が

恋をしていること。



14.言い訳できない、したくない




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