幼なじみ、確かめる。


 穴があったら何がなんでも全力でダイブしたい。


 こともあろうか泣き出してしまった私は、少したってとてつもない羞恥心に誰の顔も見ることができなかった。

爆笑してるひぃちゃんの顔なんて絶対に見るもんか。


「あっはっは!はっ…、ひぃ………っ!!
 幼なじみと再開して、覚えてもらってて泣き出すとか…!!腹いた!!」

「なんだこの女…。

 そんで、カントク、何の用だ?」


「苗字さんが用事だっていうから」


いや、一言もいっていないから。


「なんだ、名前、どうしたんだ?」


「ひ、日向くん、私のこと覚えてる?」


「はぁ?何いってんだお前。
 幼なじみくらい覚えてるっつーの。」


 名前言ってくれて、パイン飴が私のって言った彼が当たり前だという。
それが、とても嬉しかった。


「つーか、お前。
 誠凜来て俺が声かけたの無視したろ。」


「「え」」


「え、嘘だ。」

「嘘とかつくか、ダァホ。
 一年のときに。」


いや、そんな訳ない。
声かけられたらわかるわ。


「わかった。」
「ひぃちゃん?わかったって…」


「それはね――


11.幼なじみ、確かめる。



―――――
短いけど切ります

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