「あら!ダイゴ。今日はあなたが代わりに来たのね!」
どことなく年を重ねたようなシロナがボクの元へやってきた。研究で疲れているのよ…なんて、忙しいのは相変わらずのようだ。そういえば、カントーのチャンピオンはいつ来ても欠席だな…そう思っていたけど、ジョウトとカントーのポケモンリーグは同じなんだと教えてもらった。
「ダイゴくん!久しいな」
今日はアイリスちゃんの代理で来たというアデクさん。カントーは遠いな、などと言いつつも前日入りして、しっかり観光を楽しんできたらしい。各地のチャンピオンは本当に変わった人が多いよな(ボクはまともだと思っているよ)。
「こんにちは、ダイゴくん」
「カルネさん!」
珍しく女優のカルネさんが出席していた。最近では物騒な事件も起きなくなって、カロス地方でもようやく平和が訪れたの、そう言う。
「アローラ地方でも、チャンピオンが誕生したらしいわね」
「へえ…それは楽しみですね」
自然とアローラの話に耳が向けられる。さすがにまだ訪れたことのない場所だ、どんな危険があるか調べておきたいところだったけど、チャンピオンはまだ子供らしい。それも…カントー出身の。ワタルさんが喜ばないはずがないね。
「あたしも、調べたいことがあるから。アローラに行ってみようと思うの!」
シロナはそう言う。まるでボクたちが結婚式を挙げるのを知っているかのようだったけど…、黙ってその場をやり過ごした。そして、少し気になるのが…。いや、これはまた、別の機会にでも話そうか。