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「ちょっとかなこ!強いじゃなくて、強すぎるよ!素材のよさ、引き出しすぎだよ!」
「えへ、ありがとう……!」

にっこり微笑むとマオさんは、クサZを、可愛いポーズつきで渡してくれた。シェードジャングルのポケモンを育ててほしいな、そう言ってネストボールもくれた。カキさんもあたしのZポーズに納得してくれたみたいだし、和やかなムードが漂ってた……んだけど。

「あれ?ラランテス、料理を残してる?よーし!せっかくだから、カキとスイレンも食べてよ!」

マオさんがそう言った瞬間。カキさんは渋いカオをしながら腹いっぱいって断って、スイレンさんはあの笑顔を絶やさないまま、いきのいいラランテスにぴったりってさりげなく拒否した。

「そう?ライチさん、美味しい!って喜んで食べてくれるから、ぬしポケモンを呼び出すご飯は、人の口にも合うと思ってたよ」

え?ライチさん、独特の料理が好き、なのかな?あたしもちょこっと食べたけど、その……、何とも言えない味で……。皆を見送ったら、入れ替わりに博士が来て、技マシンと、大試練の準備を終えたら、6番道路を抜けた先にある空間研究所においでよって言われた。ちょっとだけシェードジャングルをさ迷って、ゾロアをゾロアークに進化させたところで初めて、リザードンに乗ることに!

「わ……!すご……待って!!」

思ったよりもふわって浮く感じが怖い……!でも、リザードンはどこまでも優しくて、最初はあんまり高いところを飛ばないように考えながら、カンタイシティまでのフライトを楽しんだ。

「いけ!ほしぐもちゃん、はねる、です……!」

空間研究所の前で、ほしぐもちゃんとリーリエがあたしの真似をしている姿が微笑ましかった。リーリエも少しは、トレーナーに対して理解を示してくれてるのかな……そう、思えたから。


bkm
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